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総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)を見た③ [安全対策]

 総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)
をニコニコ生放送で見た。
 ※コメントはできませんが、今も見ることはできます↓
 
以下、要約と感想。 

 
 田中知 委員 ・東京大学大学院工学系研究科教授(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)田中委員.jpg
  ・反原発と原発推進という2項対立を乗り越えた議論を進めるべき。
   いくつかの観点でエネルギーベストミックスでの位置付けを
   総合的かつ冷静に考える必要がある。
  ・原子力発電所の安全性を最高に高めることは大前提。
  ・資源小国日本でのエネルギーセキュリティが重要。
   原子力の特性を踏まえた検討が必要。
  ・資源中長期的な視点と、短期的な対策。
  ・発電コストの評価。現実的かつ具体的な評価が為されると考える。
  ・原子力には必要な発電インフラの規模がある。あまりにも少ないと
   日本として原子力をやっていけるか疑問。最適な規模の検討。
  ・ゼロベースで考える事や現状容認の排除という枝野大臣の考えは理解
   できる。だが一方で再処理濃縮施設を有している現状、たくさんの
   処分燃料がある事実。放射性廃棄物をどうするかも重要。 
  ・原子力を巡りアジア地域で大きな変化。中国・韓国・インドで原子力の拡大
   があり、ベトナム等で導入の動きがある。国際協力が必要。
  ・国民的議論を深めるため、人文科学的な意味についての議論が必要。
   原子力を利用することに、どんな意味を感じないといけないのか。

ウラン鉱石は100%輸入に頼り、核燃料の作成・再処理も日本単独では
不可能。エネルギーセキュリティを考えた場合、どこかの国と
交戦状態(軍事的のみならず、政治的・経済的含む)となり、
海路封鎖された場合はお手上げだ。
石油と同様、原子力利用もエネルギーセキュリティ上の解決にはならない。

日本で自給可能なのは、再生可能エネルギーだけだ。
再生可能エネルギーのみがエネルギーセキュリティ問題を解決できる。 

世界中で進む原発建造の問題は、日本一国で済む問題ではない。 
おいらは特に韓流原発が心配だ。
大型建築物崩壊の、豊富な実績を持つ韓国。
口蹄疫を封じ込められずに韓国全土に拡散させてしまったり、
震災があったわけでもないのに大停電を起こしてしまう(政府の節電
呼び掛け
を無視)ような国民性。いざ原発事故となったら東電幹部よろしく、
皆でさっさと逃げて事故原発を放置、国ぐるみで知らぬ存ぜぬを通しそうで恐い。 
かといって、おいらの国で否定する原発を勧めるわけにもいかず。 
難しいところ。 

技術とか工学とか、そういった観点だけでなく、 
宗教学的・哲学的・文化人類学的な観点から原子力利用を考えることには
おいらも賛成だ。 
 
 寺島実郎 委員 ・(財)日本総合研究所理事長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)寺島委員.jpg
  ・1年前に発表されたエネルギー基本計画の見直しは、せざるを得ない。
   電源供給の58%を原子力でやるという、ある意味驚くような数字。
   それというのもエコロジーや環境を重視したため。
   その前、2006年の自民党小泉政権下でのエネルギー基本計画では
   原子力は3~4割だった。
  ・流行りの議論に警戒しなければならない。(当時は)新自由主義黄金時代、
   エネルギーの自由化が一つの大きな思想的背景となっていた。
   変わって環境のための原子力というシナリオが浮上してきた。
   我々は福島という重大な問題に直面している。原発依存度を下げるのも、
   分散型エネルギーに向かうのも、一つの基本認識・方向感として共有したい。
  ・エネルギー政策は全てに関わるものであり、政策目的をより鮮明にする必要
   がある。今回明らかに新たに加わったのが、日本国民にとっての安心安全。
   同時に東アジアのダイナミズムに向き合っていかねばならない日本としては、
   成長戦略とリンクして去年、基本計画を発表したはずだが、2%実質成長
   エネルギー基本計画だった。 
   強靱な産業経済国家として、日本をどういう風にしようとしているのか
   思想的な確認が重要。
  ・明治維新のころ4000万人だった人口は1億2700万人。この人々の
   最大多数の最大幸福、近隣国家と向き合っていける、競争力のある産業国家
   としての輪郭をしっかり描き切りつつ、同時にエネルギー体系を目指すべき
   方向に向けていくのが今回の役割だろう。
  ・私が重視するのは、国際責任の分野。日本のようなエネルギー外部依存の
   高い国がエネルギー安保を視界に入れつつエネルギー体系を構想しなければ
   ならない。
  ・国際機関IEA、IAEAと日本の国際社会での立ち位置を、よく踏み固めながら
   議論を進める必要がある。特に日本のエネルギー関連の技術基盤をどうやって
   蓄積し、国際社会に貢献できるのかという視点が重要だ。
   東大に原子力工学ができてから3万5000人、毎年700人づつ世の中に
   出ている。この人達の技術基盤の蓄積をどうするか、という視点も必要。
  ・このエネルギー体系をどこに持っていくべきなのか。
   断片的な発言ではなく全体値に裏付けられた総合的・体系的な責任を持った
   意見を、ここに集まった委員一人一人から聞きたい。
 
原発推進の立場だが、言葉を選んでいた印象。
間接的な表現ながら、原発を推進したいという意向が酌み取れる。 

 豊田正和 委員 ・(財)日本エネルギー経済研究所理事長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)豊田委員.jpg
  

  ・総合的視点で、定量的・客観的な議論をお願いしたい。
   総合的というのは3Eというのは当然だが、セーフティのS、マクロエコノミック
   インパクトのMというのも大事。エネルギー安全保障という観点では、現状は
   悪化していると思う。
   3.11に平行して中東・北アフリカ情勢は流動的で不確実性が増大し、
   エネルギー供給の地政学的リスクは高まっている。また新興国でのエネルギー
   需要増と、獲得競争の激化があり、エネルギー安全保障は一つのポイント
  ・マクロエコノミックインパクト、エネルギーコストの高低・エネルギーの安定供給
   度合いは日本の産業競争力・経済成長戦略そのものに影響を及ぼす。しっかり
   した議論が必要だが、重要なのは定性的にではなく定量的に行うことだ。
   そうしないと最終的な判断がしにくい。
  ・国際的視点、エネルギー戦略を総合的・包括的に議論するという観点から、
   国際的に起きていることを、事実に基づき正確に理解して議論する。今回の
   作業、輸入国の立場からは「日本が新しい政策モデルを作ってくれるのでは」、
   輸出国の立場からは「マーケットがどうなるか」という観点から見るということ。
   国際的視点はベストミックスだけの議論ではなく、産業体制に及ぶ議論に
   ついても正確な情報を提供してほしい。
  ・エネルギー政策の重要な前提が、日本の専門家の間で理解に幅が出てきて
   しまっている。共通認識の醸成が不可欠。コストは勿論、安全性についても議論
   してほしいが、その時には是非、事故調査委員会からの報告、IAEA主要国の
   有識者・専門家の国際的知見を踏まえながら議論をしていくと良い。そういう
   意味でこれら関係者・外国の専門家もヒアリングしていくと良い。

エネルギーの地政学的なリスクは高まっている。
だからこそ石油依存・原子力依存から脱却し、再生可能エネルギーにシフト
していくことが大事だ。
原子力も石油と一緒で、ウラン資源を輸入に頼り、再処理も他国の
支援が必要である。日本一国で完結できない。
エネルギー安全保障を考えるからこそ、原発依存からの早期脱却が必要
だ。

 中上英俊 委員 ・(株)住環境計画研究所代表取締役所長
          ・東京工業大学統合研究院特任教授(原発推進派??)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)中上委員.jpg 
  ・需要があるから供給がある。どうも供給ばかりに目が行ってしまうようだ。
   私としてはそこが不満で、植田委員が仰ったように、需要ありきで
   始まってしまっては困る。現状の需要が合理的に使われているかどうか、
   まず徹底的に見極めるべきだ
、というのが私の持論だ。
  ・省エネルギーとは、エネルギーの合理的利用を図るために法律では
   そういう名前になっている。それが使われず、もっぱら省エネ省エネと言われ、
   いろんなイメージが拡散しているようだ。そのためにはまず、
   需要構造の詳細を把握し、徹底的に分析することが先決だ。
  ・枝野大臣・逢見委員も仰ったが、客観的なデータに基づいて話をすることだ。
   これが我が国は非常に遅れている。この会議がある度に申し上げているが、
   民生部門の公式電力統計が無い。4本柱といって、省エネ、再生可能
   エネルギー、化石エネルギー、原子力、と言われる。
   違う。省エネがまず先にあるんだ。需要があって供給がある。
   1年ではまず無理だが、是非そういう体制を作ってほしい。
  ・あるべき姿も同じ。合理的に利用目的が正しいか。あるべき姿に則っているか。
   徹底した省エネをベースにすべきだ。需要に追随する余裕を持った供給、という
   体制は崩れている。そのためにも エネルギー事業者は供給側で発想している
   が、一番需要側の事を知っているはずなので需要に果敢に踏み込んで
   もらい、新たな役割を議論していただきたい。サプライサイドだけでなく
   デマンドサイドにも軸足を置いてほしい。
   白か黒か、右か左か、という議論ではまとまる話もまとまらない。
   基本はデマンドサイド・需要側だ。

主張は、原発推進とも反対とも言えず、パーシャルな印象。
需要を分析して省エネを徹底する、という主張には、おいらは大賛成。

これまで電力事業者はオール電化の推進により、電力需要をひたすら煽ってきた。
オール電化の推進により、原発2基分の電力需要が増したと言われている。
そんな電力事業者の新たな役割。それは省エネ推進により需要を抑えること。
おいらは、この教授の考えに賛成だ。 
が、売上減に繋がるこの施策が、果たして電力事業者自身に可能なのか。
まあ不可能だわな。
おいら達の外圧が必要だ。

しかし、民生部門の公式な電力統計データは存在しないらしい。
ということは、このグラフの民生部門セクションの値は信用ならないってことだな。
 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回会合)‐参考資料2抜粋p5.jpg
そもそも民生部門のデータは何を根拠にしたのだろうか?
電力事業者の希望?w

 八田達夫 委員 ・大阪大学招聘教授(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)八田委員.jpg
  ・植田委員、中上委員の需要が大事という考えに賛成。
   原発事故後、日本では基本的に需要を抑制する手段が無かった。
   長期契約が使用権契約であり、料金を決めて使いたいだけ使って良い
   最後の瞬間まで使って良い、という契約。価格が上がりようがなく、
   これが根幹的な問題だ。諸外国は確定数量契約。数量が決まっており、
   前の日に計画値を給電司令所に連絡する。そこでそれまでの取引は終わりで、
   それ以上を使った分については給電司令所に払う。従って当日は需給に応じ
   価格が上下する。それが恐いなら前日にスポットマーケットで補填する。
   日本では確定数量契約ができない。前日に届け出る仕組みがないからだ。
   日本でも確定数量契約ができるようにすべきだ。
  ・生産者の側。今の新規参入者は電力供給が不足したとき、余計に電力を増産
   すると、驚くべき事に、余った分は没収される仕組みになっている。電力会社は
   買い取ってくれない。これを、電力会社のその時点での限界費用で買い取る
   べきだ。その場合、安定供給は非常に重要なので、そのための仕組みは
   入れるべきだ。これは諸外国で ごくごく当たり前に実現していることだが、
   日本では実現していない。もちろん、買い取りしないことは、発電事業の
   新規参入を阻むのに非常に役立つわけだが
  ・温暖化対策、橘川委員が仰ったように、外国で行うのは非常に重要だと思う。
   日本は世界の4%のCO2を出しているが、中国は同程度のGDPで20%
   CO2を出している
   外国に対し省エネ貢献を日本が行うことが最もコスト面で効果的。
   日本の原子力産業や省エネ産業には何の得にならないが、
   それがCO2排出削減で日本が最も貢献出来る道だ。もちろん日本では
   炭素税のような施策が必要だと思う。
  ・これからは、かなりの面でガスに依存することになる
   ガスのパイプラインが必要だ。現状では東京と大阪が繋がっていない。
   これはイザと言うときのセキュリティや、価格の自由競争の面で問題だ。
   こういったインフラの整備が必要だ。

他の委員の発言を、さらに掘り下げた形での意見。ナイスなフォロー。

諸外国は電力を確定数量契約しているとな。
これが電力価格の需給メカニズムを実現していると。

原発を停止し火力発電に切り替えれば、一時的にCO2排出が増えるが、
大量にCO2を排出している外国のCO2排出削減を行えば良い、と。

パイプラインの整備が必要だと。
日本国内でLNGパイプラインが整備されてなかったとは。
おいらは全く知らなかった。
これは大問題だ!

 伴英幸 委員 ・認定NPO法人原子力資料情報室共同代表(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)伴委員.jpg
  ・福島第一原発事故により甚大な被害を受けた。災害の損害額は膨大だ。
  ・原子力の安全・安心が大きな関心事だが、今やるべき事は、
   安全保安院のバックチェック途上である原発の耐震安全性の
   さらなる見直しだ。現在41基の原発が停止しているが、
   各自治体の長が心配している点はそういう事だと思う。
  ・ストレステストによる安全チェックが十分とは思えない。
   耐震のバックチェックに戻らざるを得ない。そして、そんな作業をしていると、
   現実問題として41基の停止原発の数が、53になり、来年の今頃は
   全原発が停止する事態となってしまう。本当に安全を最優先に考えるなら、
   それは避けられないと思う。それに対応して何ができるのか。
   火力発電所を準備する、省エネ機器の推進、など色々な対策がとれると思うが、
   どうやってこの事態を乗り切っていくかが短期的な課題。
  ・原子力発電所は18あるが、それ以外にかつて計画があって反対した地域は
   20を超える。現存する発電所は一部の例外を除いて、1975年以前に計画
   された所に建っている。交付金の存在が大きいのかも知れないが、
   原発というものが本当に国民的な合意が取れているのか疑わしい
  ・枝野大臣が仰ったように、50年・100年・200年を考えたとき、どういう電源が
   相応しいか。省エネルギー・再生可能エネルギーを中心に電源構成
   考えるべきだ。
  ・原子力についてはゼロにしていくべきだと思う。最大の問題は使用済み
   核燃料が生まれてくることだ。日本では処分地が決まっていない。公募しても
   手が挙がらない、仮に手が挙がっても大量の使用済み燃料を何万年も安全
   管理できるのか心許ない。やがて漏れてくる
   原子力の恩恵を受けない後世の人達が放射能の害だけを受ける。
   それは避けるべきだ。だから省エネ・再生可能エネルギーを中心として、
   一定程度の火力に全体をシフトしていくべきだ。
   かつて日本の太陽光発電や風力発電は世界の最先端だったが、近年は
   その地位から落ちている。そこに力を入れれば大きな産業として成立するはず。
  ・公益財団法人世界自然保護基金ジャパンから、このエネルギー基本計画の
   見直し要望書が三村委員長宛に送られている。7項目の要望がある。
   このように要望が来た場合、全体に共有するのが良いと思うので、ご配慮願う。

現在、各原発でストレステストを行っているが、それだけでは不十分で、
更にチェックを加えろという主張。

原発推進・容認の人の視点から欠落しているのが使用済み核燃料の問題。
1m至近に近寄れば2秒で即死する放射線レベルの放射性廃棄物を、
地下とはいえ たったの300mの距離に保管することを許容する人はいない。
しかもガラス固化技術が未完成で、数万年も管理しなければならないのに、
たったの十数年で濃ゆいのが漏れてくる。
20数年前から開発しているにも関わらず、未だに完成の目途は立っていない
どうすんだこれ。
モンゴルとか、他国に埋めようという動きもあるようだが、以ての外だ。
手前の始末は手前で付けるのが、日本人の道理だ。

 松村敏弘 委員 ・東京大学社会科学研究所教授(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)松村委員.jpg
  ・本来のベストミックスは、経済的価値以外の社会的価値を反映する
   税・補助金・フィードインタリフ・RPS 等で補正した上で、
   消費者の選択の結果、自然に実現するのが理想的。
  ・ところが従来の電力市場は制度が歪んでいたために、
   分散型電源や再生可能エネルギーが不当に抑制されていて、
   これが為に社会的価値を反映する程度の補助金では ほとんど普及せず、
   普及のためには相当背伸びした補助金が必要で、その結果
   すごくコスト高に見え、負担が大きすぎて国民に受け入れられないという
   袋小路に陥っていたのでは。
  ・そうだとすると、ベストミックスの議論で一番重要なのは、電力市場改革だ。
   50年・100年という将来を見据えるなら、電力市場改革はベストミックスの
   ための重要な社会基盤だと考えられる。
   先ほどから需要家側が役割を果たしていないという意見が出ていたが、
   これも突き詰めれば制度の歪みで、結局は電力市場改革が一番重要
  ・縮原発が実現するなら、第一に省エネ、次に再生可能エネルギーを増やす。
   そして3番目の選択肢としてCO2排出が少ないガスシフトが必要ではないか。
   今回の震災では主に電力に焦点が当たっているが、被災者にとっては
   ガスも同じだ。仙台のLNG基地が被災したが、新潟からのパイプラインが
   生きていた結果、相対的に早く復旧した。
  ・振り返って考えると、需要稠密地帯である東京-博多間には高圧
   パイプライン網が繋がっていない。伊勢湾に大きな台風が来て、LNG基地が
   しばらく使えない、等という事態が起きたらどうするのか。その時もしガスシフトを
   大幅に進めていて依存度が増していたら、浜岡原発が停止するよりも
   もっと深刻な事態になりかねない。
  ・今までのガス事業者の態度は、電力事業者が連携線の整備に
   消極的であった以上に消極的であった。今後5年・10年・15年後になっても
   導管網も繋がらない状況であればガスシフトは危険だ。ガスシフト論議は
   このようなセキュリティの観点も落とさずに議論すべきだ。
  ・省エネと再生可能エネルギーに関しては非常に重要なので、
   今後機会があれば具体的な発言をさせていただく

電力市場の改革や自由化が成されれば、補助金やらで高コストな原発は
自動的に衰退するので、おいらは勝手に脱原発派認定した。

この人もガスパイプラインの整備を主張。
確かに重要な問題だ。パイプラインの整備無しにLNG火力を推進すれば、
恐るべき落とし穴が待っていることだろう。

最後に枝野大臣。
 (飯田 委員の質問について)
 ・審議会の在り方、行政機構・所管省庁の在り方を見直すのが先ではないか、
  というのは同感。しかし現実問題として、原子力安全庁を設置するという
  利用側と安全側を分離すること一つをとっても、最大限に急いで来年の4月。
  政治状況次第で法律が通らなければそれさえ危うい
  では今の状況でエネルギー基本計画の見直し開始が5年後でいいのか
  と問われれば、国民的な意識からしても それは違う。
  現在の仕組み・構造・法律を前提にし、信頼される議論を進めていきたい。
 ・三村さんに委員長を依頼したことについて。
  互選かと思い、制度を確認した。総合エネルギー調査会に限らず一般的な
  審議会の規程の在り方として、分科会や部会を作る構造として従来から多く
  見られている。色々な評価や立場についての見方はあるのかもしれないが、
  中立・公正な立場で様々な意見を整理して進行していくことについては、
  経験・年齢含め、三村さんが最適と判断した。
 (総括)
 ・初回から貴重な意見をいただいた。
  飯田さんの話と絡むが、従来の審議会と事務局体制等が変わっていないでは
  ないか、と思われるかも知れないが決定的に変わっている。
  日本は民主主義の国、大臣が替わっている。
  霞ヶ関の官僚は皆、大臣が提示をすれば そのミッションに従い仕事をすると
  信頼している。私から明確にミッションを出して事務局には仕事をしてもらう。
 ・部分的なものでなく体系的な各委員の意見を聞きたい。これだけの人数、
  工夫が要るだろう。場合によっては紙で出していただいた資料をあらかじめ
  読んでいただいた前提で議論する等、色々な方法があると思う。
  このことについて、議論に必要な客観的データにその他について、
  今持っているもの、すぐ出せるもの、調べなければならないもの、短期で出せる
  もの、出せないもの、それぞれの立場から経産省・資源エネルギー庁として、
  データの提出要求があれば政府として対応したいl。
  この委員以外の皆さんからの意見についても工夫が必要だと思っている。
  本質的・実質的な議論を充実して進めていくか、本日の意見を踏まえて
  事務方と委員長とで相談して進めていく。
 ・皆さんに委員になっていただいたのは、それぞれの立場も含めた様々な
  経験や知見を活かしてほしいが、どの利益集団の代表や立場であるかという
  お願いは一切していない。まさに後世の批判に耐える議論をしていただきたい。
  「We」ではなく「I」「私達」の立場ではなく、ご自信の良心に基づいた
  意見をぶつけ合ってほしい。早い段階で大臣がこうだと言うと、まとまらなくなる
  ので、今の段階では意見は述べないが、それが後世の人達への責任
  だと思うので協力願う。

枝野大臣の考えは、議論するまでもなく既に決まっているようだ。
おそらく三村委員長も。

 三村委員長
  ・寄せられた資料を全て提出するのは適切ではない。
   必要な資料は、それぞれの判断で提出していただきたい。

 松下副大臣
  ・しっかり議論を寺島委員が言われたように、ある切り口だけでなく全体像を
   示して方向性を出すのは大事だと思う。
 牧野副大臣
  ・枝野大臣の趣旨説明に尽きる。その趣旨に基づき私ども副大臣は
   頑張らせていただく。
 
 枝野大臣
  ・短い時間で様々な意見が出た。国民の皆様の間にも様々な意見がある問題で、
   同時にそれぞれの皆様の間で重要な問題であると共有できたのではないか。
   それだけに委員の皆様にはそれぞれの仕事をお持ちの中で当委員会での
   集中的かつ困難な議論に参加いただき恐縮だ。
   しかし、まさに歴史の評価に耐えうる議論をしていただけるメンバーの皆さんに
   お願いができていると思うので、三村委員長はじめ委員の皆様には ご苦労を
   お掛けするが、充実した議論が出来るようお願いする。

 三村委員長
   ・色々なジャンルの意見をこの場でやるのか、どういう形で外部の意見を
    ヒアリングするのか、事務局と相談させて任せていただきたい。
    委員のプレゼンテーション、30分とか お願いするかも知れない。ご覚悟を。
   ・率直に言って幅の広い差がある意見だった。来年の夏までに1つの方向に
    出来ればまとめたい。そのためには客観的事実に基づいた議論、断片的で
    なく色々なものを総合評価する態度が重要と思う。
    ご要望あれば、データ等あれば揃えさえていただく。 


今回は第1回目ということもあり、皆が口々に発表しただけで終わった。
それでも動画にして2時間。
テキストにしてみたら、結構なボリュームになった。

おいらは脱原発派だが、今回は第1回目ということもあり、
公平を期す意味で原発推進派の主張も正確に書いてみたが。
おいらの都合で、もう双方の主張を記すのはムリだ。
次回以降は印象に残ったものだけを掻い摘んで書くことにする。

今回、原発推進派は
 だから原発は続行すべきです。
 だから原発は推進すべきです。
 だから原発を止めるのは反対です。
というような、明言を避けていた
オブラートにくるんだような物言いをしていた印象。
次回以降どうなるか。

おいら的には、
 ・LNGパイプライン整備の必要性
 ・確定数量契約による、諸外国のような発送電分離と価格メカニズムの導入
 ・CO2排出削減は外国でやる
といった論点が新しいと思った。 


次回は平成23年10月26日(水)17:30~20:30。今度は3時間。
インターネット中継は、 再びニコニコ生放送
 http://live.nicovideo.jp/ 
で実施される。

議題は
 エネルギー基本計画の見直しについて(ベストミックスを考える視点等)
  ※阿南委員、飯田委員、橘川委員、崎田委員及び高橋委員からのプレゼンと
   それに基づく質疑等を行う予定
らしい。

泣いても笑ってもあと1年。
 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回会合)‐資料2抜粋p9.jpg
日本の命運を握ると言ってもいい、この会議。
皆での注視と行動が必要だ。


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総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)を見た② [安全対策]

総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)
をニコニコ生放送で見た。
 ※コメントはできませんが、今も見ることはできます↓
 
以下、要約と感想。 

 
 枝廣淳子 委員 ・ジャパン・フォー・サステナビリティ代表
            ・幸せ経済社会研究所所長 (脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)枝廣委員.jpg
  ・コンセントの先には原発がある。コンセントの先まで責任を持ちたい。
   選択したい。そういう想いの国民が増えている。
  ・短期的な経済効率だけでなく、本当の幸せとは何なのか。
   私たちはどのようなエネルギーや未来を将来世代に渡すのか。
   立ち戻っての議論必要。
  ・国民の国民による国民のためのエネルギー政策の議論をする上で、
   完全オープンは大きな一歩。
  ・合宿のような形で委員同士で議論する場もあったら良い。
  ・若い世代の声が足りない。若い世代のディスカッションの場も設けた方が良い。
  ・オープンなのを利用してパブリックビューイング等、インターネット上で他の
   グループでも議論を行い、結果を当委員会にフィードバックする。
   そういった場も事務局と協力して作っていきたい。
  ・コスト等の技術的なものだけでなく、本質的に倫理観に基づいて未来に何を
   渡すのか。何に基づいて議論していくのか。日本だけでなく世界の人々も
   注目していると思う。それに恥じない議論をしていきたい。 

原発は、英知や知見というより、倫理や哲学の問題が大きい。
原発労働者の問題、後世に残す負の遺産の問題。 
 
 
 逢見直人 委員 ・日本労働組合総連合会副事務局長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)逢見委員.jpg
  ・働く者の立場から発言する。日下部 審議官の脱原発/原発推進の2項対立の
   議論を行うべきでない考え、支持する。
  ・総合的・合理的・客観的データに基づく冷静な議論のもとで、安全・安心・
   エネルギー安全保障含む安定供給・コスト・経済性・環境の視点から、
   短期・中長期に分けた検討を国民合意に留意して行う必要がある。
  ・原子力エネルギー政策、今回の事故・これまでの原子力行政の総合的・徹底的
   な検証を行い、規制の在り方・リスク管理の見直し、国と事業所の責任区分の
   明確化が必要。
  ・短期的には産業・雇用を考慮、エネルギー安全保障の観点含め、安定的な
   エネルギー供給を図る。省エネによりエネルギー需要を抑制しつつ
   既存の発電設備を有効活用しエネルギー供給を増強する。
  ・中長期的には、エネルギーコストの低減や、温室効果ガスの排出削減に
   取り組みつつ、新しいエネルギーのベストミックスを構築。再生可能エネルギー
   の積極推進、化石エネルギーの高度利用、分散型エネルギーシステムの
   開発、省エネ技術・製品の普及、エネルギー節約型のライフスタイルや
   ワークスタイルの普及と、それらへの政策支援が必要。
  ・エネルギー政策を見直しが産業の空洞化・雇用の喪失に繋がってはならず、
   影響を受ける労働者に配慮したグリーンジョブやグリーンイノベーションの創出
   に繋げていく必要がある。
  ・エネルギー政策を見直すということは国民の生活・雇用・働き方に多大な影響を
   及ぼすため、幅広い国民の合意形成を図る必要がある。
  ・福島第一では事故収束に向けて多くの労働者が働いている。民間労働者の
   労働条件は労使の取り決めで行うもので、国の上層部の人が かくあるべき
   と発信するのは労使に予断を与える事になりかねない、と危惧している。 
 
既存の発電設備とは、原発を指してますな。
遠回しな言い方だ。 

原発推進派を見分け方のポイント。
原発推進論者は、「エネルギーのベストミックス
という言葉を口にする率が高い! 
原発推進マニュアルとかに書いてあるんだろうか?w  
 
連合は、脱原発にシフトした模様。
今後、氏の発言が どう変わるのか注視しよう。


 大島堅一 委員 ・立命館大学国際関係学部教授
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)大島委員.jpg
  ・私は環境経済学をやっているうえで、被害者の立場で考えたい。
   1回の事故で万を超える多大な被害者が出た。
   地域が壊滅し、住めない土地も出てくるような、かつてない環境問題だ。
   二度と起きてはいけない。 
  ・私はコストで考えているが、原発を止める事でコスト面でのベネフィットが大きい。
   原発を止めると発生する短期的損失よりも、原原子力関連予算、東電の
   放漫経営による非常に多額の寄付金、事故を避けることができるという
   長期的な利益の方が大きいと確信している。そのような観点から議論を
   深めたい。
 
福島第一原発事故の放射能汚染は、日本の歴史上初めての重篤な
環境汚染だ。土壌汚染・海洋汚染とも、広島・長崎の比ではない。
これが日本における最初で最後の原発事故であるという保障は
どこにも無い。
可能な限り原発は止めるべきだ。 
 
 
 柏木孝夫 委員 ・東京工業大学大学院教授(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)柏木委員.jpg
  ・エネルギーのグローバル化
   一度立ち止まり、技術開発はどうあるべきか、安定供給はどうなのか、
   複眼的な視点で
   ただし核と人類が共存しないという考えのもと、二者択一で解を見つける
   のは困難。
   産業構造を農業化へシフトすれば可能化もしれないが、 
   世界の趨勢で新興国は工業化を目指している。 
   選択肢を減らさないことが大事。
   ドイツ・イタリアやめる、フランス・イギリスはやる、EU全体で見ると合理的に
   運営している。ドイツ1国だけを取り上げてもメリット無し。日韓で国際インフラ
   を結ぶ、まで視野に入れてビジョンを考えるべき。 

「ドイツは脱原発を目指しても、ドイツはフランスから原発電力を買っている。
 日本はEUのように他国との強力関係にない」
という話をよく耳にするが。 
日本は1国でEU数カ国に匹敵する経済大国である。
日本の1地方がEU1国に相当する経済規模である。 
東北地方と関東地方で電力を融通し合うことは、
フランスとドイツで電力を融通し合うことに相当する。
さしあたって風力資源に恵まれる北海道・東北を
EUにおけるスペイン・ドイツのように風力発電に特化
させるべきだと思う。
    
  ・原子力は当分進まない、代替をどうするか。
   国会で通った再生可能エネルギー法案は、私達が当初考えていたものより
   事業者よりだ。メガソーラーが確実に増え、不安定電力が増える。
   これに対応するため、メガインフラの中にデマンド型のスマート・分散型ネットが
   機能する形が新しい日本の成長戦略の形だ。
  ・電力の自由化、電力改革、インフラをどう使うかも議論しないと成長戦略を
   持ったビジョンを作れないだろう。

スマートメーターの整備と、電力の自由化発送電の分離は必須だ。
 
 
 橘川武郎 委員 ・一橋大学大学院商学研究科教授(原発推進派?)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)橘川委員.jpg
  ・ニコニコ動画でオープンにすべきだと提案した。委員長・事務局の英断に
   感謝する。
  ・この会議は言い放し・聞きっぱなしで終わらないようにしなければならない。
   現実性・総合性・国際性の3つが大事。
  ・現実性とは、原子力のリアルな畳み方。原発推進派まで納得できるものが
   出せるかどうか。一方で産業構造を考えると原発再稼働を視野に入れる。
   ただしストレステストでは不十分。地元自治体が納得する安全基準を出す。
   その両方を出せるかということ。
  ・総合性とは、再生エネルギーをやる場合は小さい事業体の方が良い。
   天然ガスをやる場合は大きい事業体の方が良い。
   その調整を どう考えるかということ。
  ・国際性とは、CO2。原発を無理して行う根拠となっている、
   2020年までにゼロエミッション電源比率50%以上という目標と、
   エネルギー供給高度化法(2009年施行)。これは除外して考えるべき。
   ただし そのバックにある、鳩山内閣の「CO2を3.2億t削減」は
   (国際公約なので)遵守。これは国内の原子力では実現は無理だが、
   海外の石炭火力なら可能。
   CO2削減は日本環境問題ではなく地球環境問題なので、
   国際的にやる。
  ・国民がびっくりするような、良い均衡点を見つけ出すのが
   この委員会の目標だと思う。
 
ニコニコ生放送で公開するように働きかけた張本人。
原発推進派(?)ながら公正に議論してくれそうだ。 
CO2 3.2億t削減は国内の原子力だけでは実現は不可能だと。
日本国内だけではなく海外含めて行えばよいのだという。 
 
 
 河野龍太郎 委員 ・BNPパリバ証券経済調査本部長・チーフエコノミスト
              (脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)河野委員.jpg
  ・経済そのものの究極的な目標は、国民の経済構成の向上ということになる。
   これを電力に当てはめると、電力システムの目標は、
   多様な電力事業者が安価で多様な電力サービスを安定的に供給し、
   国民の経済構成に資する事、ということになる。
   従来は安定供給を強調しすぎて結果的に既存の電力供給者を保護し、
   利用者である国民の便益が考慮されてこなかった
  ・「安定的」とは非常に重要だが、今の世界では安定的の中には「環境性」が
   当然入っていないといけない。また3.11を経た我々にとっては、安定的の中に
   「持続可能な」という言葉が織り込まれている必要がある。
  ・原発のウェイトを増やす事が、既存の供給者を保護することになって
   いなかったか。結果的に新規発電事業者参入のハードルになって
   いなかったか。
  ・より良い目標を達成するための手段として、完全な自由化は難しいとは思うが
   短期・中期・長期の需給調整において価格メカニズムの導入がj必要。
  ・リスク分散も重視。ヨーロッパのように、1国だけで考えるのではなく
   アジア全体で考えるべき。
  ・私自身は原発については、方向性はExitと思う(脱原発)。
   ただしそのスピードは経済への影響を最小限に抑えるようにすべき。
  ・政策を決定するときに注意しないといけないのが需要をどう考えるか
   公共インフラにおいて、高めの成長を想定して高い需要を見込み、
   相当大きな供給を作りだそうとしたことがあった
   私の専門の財政再建において、高い成長を前提に財政再建ができる、
   などというようなシナリオもあった。
   経済成長についてどう考えるかも重要だ。
  ・私が最近ずっとやっている社会保障制度改革、
   将来世代を犠牲にしているのが今の社会保障制度財政赤字の拡大を
   前提にして回っている、世代間の不平等を拡大している悪い制度だ。
   原発から我々が受けているメリットも将来世代の犠牲の上に
   成り立っている可能性もある。だとすると我々が考えないといけないのは
   世代間不平等を拡大させないエネルギー政策だ。
 
原発推進派だと思っていたら、脱原発派でした。うれしい誤算。
年金制度なんて破綻するのが目に見えているが、原発も同じこと。

価格メカニズムが導入には、総括原価方式見直しと、電力自由化と、
発送電分離が必須だ。
 
後世に重い負債を背負わせないようなエネルギーを選択せねば。
 
 
 榊原定征 委員 ・東レ(株)代表取締役会長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)榊原委員.jpg
  ・産業界の立場から。日本は産業立国である。25兆円の資材を輸入に頼る。
   この資金は自動車・他 の製造業が輸出で稼いだ外貨で賄っている。
   製造業の経済効果は雇用・GDP共30%超であり、製造業は国の礎だ
   近年、日本の製造業立国たる基盤が弱体化しつつある。
  ・法人税・労務費・インフラ面での高コスト構造・円高・貿易の自由化の遅れ
   等で製造業 これに電力不足・世界で最も高い電力料金の値上げが加われば
   空洞化が加速する。これを避けるためには少なくとも電力を競争力のある
   価格で中長期的に安定供給できる体制の整備が必要だ。エネルギー基本計画
   の方向性は、安全保障、環境への適合、経済効率性、国民の安全安心の確保
   この4つの視点で、科学的データに基づいて中長期的なエネルギーの
   新たなベストミックスを検討すべき。 
  ・欧州の政府・経済界の首脳と面談する機会があった。
   福島の原発事故は大変不幸な事故だったが、経験と教訓を活かし、
   日本の科学技術力を駆使し、原発の安全性を高め、進化させ、
   世界に示すべき、と強い期待が寄せられた。私はそのような方向が
   ものづくり立国・科学技術立国である日本が志向するべき道だと思う。

世界一の電力価格を引き下げるには、
電力の自由化と発送電の分離を行って競争原理を導入することだ。
また、見かけは低コストだが実は高コストである原発を順次廃炉にし、

そもそも産業の空洞化は円高によるものだ。
現在の円高は日本銀行が諭吉さんを刷らないことによるもので、
日本銀行が輪転機を回さない限り、産業の空洞化は止まらない。

産業の空洞化って、いつから始まった?
福島第一原発事故の後、急に始まった?
違うよねw
電力は産業空洞化と全く関係が無い

原発事故の経験と教訓を世界に示し、展開しなければならない
という件は、おいらも賛成できる。 
そのためには一刻も早く、事故原因の解析が必要だな。事故から半年以上
経つが、まるで格納容器内の状態が分からない福島第一原発。
解析が終了し、他の原発にフィードバックするまでは、
原発再稼働は難しいな。w

しかし、わかり易いな。ベストミックスw 


 崎田裕子 委員 ・ジャーナリスト・環境カウンセラー
         ・NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長
          (原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)崎田委員.jpg 
  ・民間の立場から。
   地域の方々が地域の未利用資源を使い、コミュニティの活性化に活かす、
   このような視点が重要と思い、これまで(原発を)応援してきた。
   これまでのエネルギー基本計画、2030年迄にCO2が削減量を倍増する
   というのは大変意欲的だと思った。
  ・基本的に、原発は安全に運転するという前提が崩れた今、
   できるだけ再生可能エネルギーを増やしていくことを徹底する、
   当分の間、基幹電源として(原発含めた)多様な電源を安全に使っていく
   事を徹底するというのが大事。
  ・これから再生可能エネルギーを推進していくとき、地域の活性化に繋がる
   エネルギー産業を興すという視点があってもよい。食糧・エネルギー・資源の
   自給型・自立型の地域を作っていく。
  ・再生可能エネルギーは潜在的に約5億5300万kWhあり、現在の
   自然エネルギーの比率9%の10倍程度はある。しかしそれは計算上で
   あって、稼働率が低いとか、莫大なコストがかかるとか、問題がある。
  ・地域エネルギーを最初に考える。自治体の首長が官と民が連携した
   新しい地域エネルギー電力事業を興していくなら、どのような地域計画が
   考えられるか。エネルギー自給型、基盤電源としてエネルギーがどれくらい
   必要なのか。地域によって使い易いエネルギーは異なると思う。地域個性に
   合ったエネルギーを選びポテンシャルを検証していくのが良いと思う。
  ・次回の検討会は海外出張で出られないが、資料を提出したいと思う。

大変オブラートに包んだ言い方をしており、感心した。
主語を省いたり、大変努力している。
よく聞かないと騙される所だ。
 
地域の利益を連呼する姿勢は、原発推進の常套手段そのもの。
再生可能エネルギーは莫大なコストと言っているが、
原発事故対策費の方がよっぽど莫大なコストだ。 
加えて人的被害や、土壌に対する永続的な汚染など、
プライスレスなコストが加わる。 

原発コストは安全対策で上昇する一方なのに対し、自然エネルギー、
特に太陽光発電コストは これから10年以内に劇的に下がる
それにエネルギーのポテンシャルは、技術革新により増大する。 
 
自然エネルギーのポテンシャルやコスト云々の数字は、飯田さんが詳しい。
餅は餅屋だ。次回以降の飯田さんに期待。
 
 
 高橋洋 委員 ・(株)富士通総研主任研究員(原発推進派??)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)高橋委員.jpg
  ・シンクタンクで電力政策の研究をしている。
   若輩者の自分が選任されたのは想定外だったが、
   今夏はピークシフトを実現したり、国際連携など、
   今まであり得ない議論が出はじめている。 
   委員会として想定外となるような答申が出るように頑張りたい。
  ・個別の話は次回以降。 
 
自己紹介で終わり。 
今回の話では、立ち位置が不明。
次回以降で判別しようっと。 

 辰巳菊子 委員 ・公益社団法人日本消費生活アドバイザー
         ・コンサルタント協会理事
(脱原発派) 
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)辰巳委員.jpg
  ・消費者の視点で。 
   これから50年・100年・200年と利用し続ける事が出来る持続可能な
   エネルギーの方向性を探り、そのための研究開発として、何に重点的に
   お金を使うのか、 いかに国民と双方向の、血肉が通ったエネルギー
   需給全体の方向性が出るように会議に参加したい。
  ・エネルギー源は化石エネルギーから再生可能エネルギー、原子力
   様々あり、ベストミックスをどうするのかが問われている。
  ・どうしても話題は原子力エネルギーに偏らざるを得ない。
   代替エネルギーの開発状況を見つつ話し合うのが筋道。
  ・忘れてならないのは消費者の使用方法・使用量の問題。
   電気は使用勝手の良いエネルギーでエネルギーの基盤だが、原発事故により、
   アンペアシフト・節電という言葉にも慣れてきた。
   電気を熱に使うことは、非常に無駄な使い方と考えるようにもなった。
   使用量が見える仕組みがあれば更にブレーキがかかると思う。
   需給の見直しに繋がる方策を進めることを望んでいる。 
  ・私達の暮らしは者やサービスを購入する事で成り立っている。
   これらは地球の恵みと国内外の多くの人々の労働によって産み出されている。
   これら商品を購入するとき、環境破壊や経済格差の拡大に荷担したいという
   消費者は皆無と思われるが、知らないが故に荷担することが起こり得る
   持続可能な暮らしを目指し、商品の一生を知り、商品選択に活かす、
   という活動を続けているが、その経験から福島の事故というのは、
   電気という商品の一生に考えが至らず、ただただ利用しているだけ
   だったということがはっきりした。 消費者は企業からの説明が無いと
   関心を持たない。そこの所を考えて欲しい。
  ・電気という商品・原子力を見ると、電気の上流も下流も見えないまま、
   空気のような存在になっていた。
   原発を使えば必ず溜まる、高レベル放射性廃棄物の問題が
   未解決なのは、何よりも大問題。誰が安全に処分するのか。
   将来世代の話も出ていたが、次の世代に先送りにしてはいけない。
   原発をゼロエミッションエネルギーだと、よくも言えたものだ。
  ・消費者として電気の一生を知り、発電方法で選びたい。自分で選択した
   電気に支払うということが出来れば、皆が関心を寄せるだろう。
  ・放射線に関し、専門家の解説内容にバラツキがあり、食品の汚染など
   子育て世代を中心に混乱を生じている。科学的な素養を持ち、わかり易く
   解説が出来る人材育成が必要。
  ・全ての国民が安心できる暮らしを望んでいる。持続可能な暮らしこそ
   安心できる暮らしであり、 世界中も日本の方向性に注目している。
   国はそれに応えなければならない。

企業が説明責任を果たさないのは、
消費者に関心を持って欲しくないという意図があるわけで。
そこの所を考えて、あえてスルーするわけで。
考えてくれと要望しても、まあ無理だw
電気に限らずニュース等の情報でも同じ事
気付いた人がビシバシ突っつかないと。
 
電気温水器とか、IH調理器具とか、電気を直接熱に変換するものは、
電力会社の政策により家計には優しい場合もあるが、
地球には厳しくエネルギーの無駄だ。
新たに家を新築する若い人は、エコキュート、エネファーム、エコウィル、
ガスコンロを積極的に使うべきだ。
オール電化の人は、なるべく太陽光発電を導入しましょう。 
おいらは この冬、暖房は薪ストーブのみで凌ぐつもり。
 
1mに近寄ると即死するほどの放射線(1750Sv/h)を放つ、
高レベル放射性廃棄物。製造時の表面線量は14000Sv/h
 ※ちなみに一般的には、致死率99%=7Sv、即死=100Sv、というレベル。
  近寄れば「急性中枢性ショック死」により2秒で即死。
  単位がμSv/hやmSv/hでないことに注意。

ガラス固化体に封入する技術は20年以上前から世界各国で研究開発
しているにも関わらず、いまだに未完成(高レベル放射性廃液が漏れ出す)。
完成の目途も立っていない。
一体どうするのか。

 
つづく。 

議事要旨なるものが経産省HPにアップされていたが。
何故か発言者の名前が書かれておらず、おまけに発言の順序も入れ替えてある。
これでは誰の発言であるかが分からないではないか。
わざと?w
橘川教授のCO2の話は重要だと思うが、削られてるし。 

崎田裕子 委員の発言は、最初聞いたときは脱原発派か?と思ったが、
よく聞いてみると やっぱり推進派だったw
印象に頼ると危険だ。文字になった情報が欲しい。

面倒だが、残りも自分で書くか・・・
正式な議事録は いつ出るのだろうか。

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