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TPPは参加しないことに意義がある [安全対策]

TPP「交渉参加後、撤退も」 前原氏、TV番組で
 ”民主党の前原誠司政調会長は二十三日のNHK番組で、
 環太平洋連携協定(TPP)問題について「交渉に参加し、国益に全然そぐわなけれ
 ば撤退もあり得るのは当然だ」と述べた。
  TPPをめぐって、国内農業などに与える影響への懸念から民主党内には交渉
 参加への慎重論が根強くある。積極派の前原氏としては、交渉参加後の撤退を
 選択肢として挙げることで、慎重派の理解を得る狙いがあるとみられる。
  交渉参加後の撤退について、外務省は条件が合わないから抜けると簡単
 には言えない
」(玄葉光一郎外相)としており、
 現実的には難しいとの見方もある。”
 (抜粋、改行・強調おいら)

TPP交渉は参加したら最後、抜けられない可能性があるらしい。
慎重派の民主党の山田正彦 前農相も、フジテレビの番組で
 「国の制度を変える大きな問題だ。交渉参加後、不利だったら途中でやめれば
 いい
という簡単なものではない」
と述べたという。
アメリカ様もいることだし、
パシリである日本は なし崩し的に条件を呑まされる恐れがあるな。
TPPは参加しないことこそが重要だ。
 
しかし・・・
どこのマスコミも、TPPは関税だけの問題であるかのような報道ぶりだが。
これではTPPは、国の制度そのものを根底から変えてしまうものだということが
周知できないのでは?
いや、それがマスコミ報道の狙いかな?w

連携協定の対象は、wikiによれば下記の通り。
 ・工業製品、農産物、繊維・衣料品の関税撤廃
 ・金融、電子取引、電気通信などのサービス
 ・公共事業や物品などの政府調達方法
 ・技術の特許、商標などの知的財産権
 ・投資のルール
 ・衛生・検疫
 ・労働規制や環境規制の調和
 ・貿易の技術的障害の解決
 ・貿易紛争の解決
計24あるというTPP対象分野は、これだけではない。
関税は、そのうちの たった1つに過ぎない。

関税問題は、TPP問題の本丸ではない。
TPP問題の本質は「国としての制度・仕組みを変えてしまう」ことだ。

おいら的には、公共事業や物品の政府調達方法の自由化が大問題だと思う。
基本的な行政サービスが自由化され、海外業者が受注できるようになったとしたら。
文化や仕組みの違いによるトラブルは勿論。
失業者対策の頼みの綱である公共事業が海外業者に取られることで
失業者が街に溢れる。結果として治安が悪化する。
ライフラインが海外業者に握られる事態。安全保障上も大問題だ。
世界一安全とも言われる日本の水道も、安心して飲めなくなる。
 
衛生、検疫、環境規制も重要だ。
TPP参加後は、食の安全が脅かされる
農産物にポストハーベストがふんだんに施されるようになり、
狂牛病の検査基準等もアメリカ基準に。
 ※30ヶ月齢以上の歩行困難な牛などから抽出検査。
  症状が出た牛をサンプル調査って、アメリカ基準どんだけ緩いんだよ・・・
30ヶ月齢未満の牛も含め全頭検査を行っているのは日本だけだ。 

TPPの加盟国・交渉国10ヵ国のGDP比率のグラフ。
 
見れば分かるとおり、アメリカと日本で90%以上。
あとは烏合の衆といった経済規模。
こんな状況でTPPに参加して、日本にメリットあるの?
なお中国や韓国はTPPに参加しない。

韓国は当初、参加に前向きな姿勢を見せていたが、
その後TPPへの参加が自国に不利に働くとみて米国との二国間交渉に
切り替え、米韓FTAで合意、妥結に至った。

中国も関心を示し情報収集などを行っていたが、
その後の判断で参加しないことを明らかにした
 
日本のライバルとも言える韓国・中国が不利と判断したTPP
日本に参加メリットがあるとは思えない。 

TPPは農業だけの問題ではない。
ソフトウェア産業、サービス業、保険、医療・・・。
官公庁の最低限度の基本的サービス。
全てが格安の海外労働力に取って代わられ、激変する。

例えば、官公庁の基本行政サービスが自由化され、海外の営利企業に解放
されたとする。その場合、あらゆる基準が「儲かるか、儲からないか」で
判別されるようになると思われる。
儲からない地域からは、医療も行政サービスも撤退。
お金が取れない人には、最低限度の医療サービスも行政サービスも無し。
弱肉強食。新自由主義ここに極まれり、という状態が到来するだろうな。

そもそも輸出に関しては、関税ではなく為替レートが最重要だ。
為替レート変動により、関税撤廃の効果なんて、ものの見事に吹き飛ぶ。
円の対ドルレート最高値を更新しているような現在の状況。
円高状態で関税を撤廃すれば、
農業だけでなく日本国内の産業は総崩れ
だ。
 
それでも1ドル150円程度なら、まだTPP参加でも日本の産業が
生き残れる可能性はあると思うが。
現在の円高状態で関税を撤廃するなんぞ、
自殺行為・身売り行為もいいとこだ。

日本政府は、関税云々を言うまえに円高をどうにかしろ

現在の円高は、通貨の強さに見合った紙幣の数になっていないことによるものだ。
(紙幣の数が圧倒的に不足している)
しかし、日本の紙幣の発行権限は日本銀行のみが握っている。

日本銀行は、日本政府の組織ではない。
日本銀行は「国家向け通貨発行の世界的銀行組織の日本支店
という位置づけであり、紙幣の発行権限は日本政府に無い

学校では「日本銀行は銀行のための銀行」程度にしか触れない。
経済評論家も触れない。
マスコミも報道しない。

中央銀行制度。
この問題を知っている人は、世の中にどれだけいるのだろうか。

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関東のセシウム汚染、チェルノブイリ基準越え [安全対策]

東京・多摩地区で高濃度セシウム!“チェルノブイリ基準”上回る
 ”福島第1原発事故を受け、文部科学省が県単位で公表を続ける土壌に蓄積された
 放射性セシウムの汚染マップ。国内で人口トップ2の東京都、神奈川県分が6日、
 初めて発表された。都内は葛飾区柴又などで高い数値が出たほか、多摩地区では
 チェルノブイリ原発事故で「汚染地域」とされる基準を上回るなど、深刻な事態が
 浮き彫りとなった。”
  ”汚染マップ上には2本の帯がみてとれる。福島から栃木、群馬に流れた
 ものと、茨城から千葉北西部を経て都内に至る2本だ。文科省は、風の影響で
 原発から北西方向に広がった放射性物質が、福島市西部の山間部で南西に
 方向を変え、群馬県西部まで汚染が広がったと分析。原発の南方では茨城県
 北部で風がいったん海側に向きを変えた後、再び陸地側に方向を変え、葛飾区
 まで到達したとみている。
  セシウムは体内に入ると筋肉などにたまり、がんの原因になる。
  半減期は、セシウム134が2年、137が30年。チェルノブイリ原発事故では
 影響が長期間にわたる137について、3万7000ベクレル以上が「汚染地域」
 とされた。
  今回の調査で137は葛飾区周辺では1万~3万ベクレルだったものの、
 奥多摩町北部の山間部では6万~10万ベクレルと、「汚染地域」基準を
 上回っている。ただ、強制避難の基準となる55万ベクレルは大幅に下回った。
  結果を受け、都保健局では「健康面において直ちに影響を与えるようなレベル
 ではないが、汚染マップは航空モニタリングでの結果なので、(地上の)地点ごとの
 測定をきちんと進めていく」としている。”
 (抜粋、改行・強調おいら)
 
文部科学省の地図が ある場所。
から抜き出した、
セシウム137・134の汚染状況の図。20111006ver.
航空機モニタリングセシウム汚染20111006.jpg
ちょ・・・群馬・・・(;_; 
 
チェルノブイリ原発事故での避難規準と比較してみる。
ファイル:Chernobyl radiation map 1996.svg 
規準単位がCi(キュリー)なので、感覚的に わからん。
換算しているサイトは・・・あった。
 チェルノブイリ事故被災3ヵ国のセシウム137汚染面積.jpg
さて、チェルノブイリ原発事故での避難規準を今回の調査結果に照らし合わせると。
 (1)confiscated/closed zone(政府没収閉鎖区域)
   1480kBq/㎡以上、強制退去区域・立ち入り禁止
    チェルノブイリの赤色地域⇒日本の黄色・赤色の地域
 (2)permanent control zone(永久管理区域)
   555kBq/㎡~1480kBq/㎡、義務的移住区域・農地利用禁止
    チェルノブイリのピンク色地域⇒日本の水色・黄緑色・黄色の地域
 (3)periodic control zone(定期管理区域)
   185kBq/㎡~555kBq/㎡、希望すれば移住が認められる区域。
    チェルノブイリの薄いピンク色地域⇒日本の薄群青色・水色の地域
 (4)unnamed zone(無名区域;汚染区域)
   37kBq/㎡~185kBq/㎡、放射能管理が必要な区域。
    チェルノブイリの黄土色地域⇒日本の錆浅葱色・青色・薄群青色の地域
に相当する。
 
 ※薄茶色・茶色の地域はモニタリング上、1mSv/y未満の区域であり、
  外部被曝の観点上は妊婦さんが暮らしても問題無いレベル。
  ただし、そこで採れた作物を食べても大丈夫かは別の話だ。

チェルノブイリ基準で農地利用禁止区域に該当する汚染レベルは無いが・・・
群馬の山間部の汚染レベルは福島県会津地方よりも深刻だ。
やがて健康に影響が出るレベルの放射能汚染。 
 
郡山・白河・那須塩原・日光と汚染してきた流れが途中で北向きに変わり、
たまたま おいらの生息地近辺は保全されたが、
代わりに山間部が・・・ほぼ全滅とは・・・茨城・栃木より酷いではないか・・・ 
群馬から山をとったら何が残るって言うんだ・・・orz

おいらは原発事故以降、地元群馬をはじめとする関東・福島の農産物は
口にしていないが、これからも食べるのは止めておこうっと。
 ※前橋市産の大豆納豆数パックと、隣近所から戴いたナス3個は食べました。


しかし・・・この群馬の汚染具合からすると、
新潟県南部と長野県東部も相当マズイのではないだろうか。

早川由紀夫の火山ブログより、図を拝借。
調査が公表されていない関東近県の汚染状況把握の参考にされると良いと思う。
今のところ早川教授の調査結果は、政府が公表した調査結果と
かなりの部分で一致している。 
 

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ワシントン中心部でも「占拠」デモ始まる [安全対策]

ワシントン中心部でも「占拠」デモ始まる
  ”米首都ワシントン中心部で6日、高失業率や経済格差などに抗議する、
 リベラル系団体や市民による「占拠」デモが始まった。”
  ”抗議デモは、ホワイトハウスから数百メートル離れたフリーダム・プラザで行われた。
 反戦団体や環境保護団体のメンバーや一般市民ら数百人が早朝から集まり、
 「ウォール街の悪質な銀行家を一掃せよ」「対テロ戦費を国内に使え」などの
 プラカードや横断幕を掲げ、報道陣の前などで気勢を上げた。
  抗議デモの主催団体「オクトーバー2011」幹部のリサ・シモーヌ氏は、
 「時代精神は変わりつつある」と語り、富裕層優遇をやめ、一般国民のために
 尽くすよう、政府に要求すると強調した。”
 (抜粋、改行・強調おいら) 

ニューヨークのウォール街での抗議デモに呼応した動きらしい。
「米国の中心地に我々の声を届かせたい」
と訴える参加者もいるとの事だが・・・
 
くれぐれも暴力行為は自重してほしい。
しかし工作員に仕組まれる事もあるからな・・・
例の緊急事態鎮圧の機関が動き出すようなことにならねばよいが。

まあ数百人レベルだから問題無いだろうが。 

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総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)を見た③ [安全対策]

 総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)
をニコニコ生放送で見た。
 ※コメントはできませんが、今も見ることはできます↓
 
以下、要約と感想。 

 
 田中知 委員 ・東京大学大学院工学系研究科教授(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)田中委員.jpg
  ・反原発と原発推進という2項対立を乗り越えた議論を進めるべき。
   いくつかの観点でエネルギーベストミックスでの位置付けを
   総合的かつ冷静に考える必要がある。
  ・原子力発電所の安全性を最高に高めることは大前提。
  ・資源小国日本でのエネルギーセキュリティが重要。
   原子力の特性を踏まえた検討が必要。
  ・資源中長期的な視点と、短期的な対策。
  ・発電コストの評価。現実的かつ具体的な評価が為されると考える。
  ・原子力には必要な発電インフラの規模がある。あまりにも少ないと
   日本として原子力をやっていけるか疑問。最適な規模の検討。
  ・ゼロベースで考える事や現状容認の排除という枝野大臣の考えは理解
   できる。だが一方で再処理濃縮施設を有している現状、たくさんの
   処分燃料がある事実。放射性廃棄物をどうするかも重要。 
  ・原子力を巡りアジア地域で大きな変化。中国・韓国・インドで原子力の拡大
   があり、ベトナム等で導入の動きがある。国際協力が必要。
  ・国民的議論を深めるため、人文科学的な意味についての議論が必要。
   原子力を利用することに、どんな意味を感じないといけないのか。

ウラン鉱石は100%輸入に頼り、核燃料の作成・再処理も日本単独では
不可能。エネルギーセキュリティを考えた場合、どこかの国と
交戦状態(軍事的のみならず、政治的・経済的含む)となり、
海路封鎖された場合はお手上げだ。
石油と同様、原子力利用もエネルギーセキュリティ上の解決にはならない。

日本で自給可能なのは、再生可能エネルギーだけだ。
再生可能エネルギーのみがエネルギーセキュリティ問題を解決できる。 

世界中で進む原発建造の問題は、日本一国で済む問題ではない。 
おいらは特に韓流原発が心配だ。
大型建築物崩壊の、豊富な実績を持つ韓国。
口蹄疫を封じ込められずに韓国全土に拡散させてしまったり、
震災があったわけでもないのに大停電を起こしてしまう(政府の節電
呼び掛け
を無視)ような国民性。いざ原発事故となったら東電幹部よろしく、
皆でさっさと逃げて事故原発を放置、国ぐるみで知らぬ存ぜぬを通しそうで恐い。 
かといって、おいらの国で否定する原発を勧めるわけにもいかず。 
難しいところ。 

技術とか工学とか、そういった観点だけでなく、 
宗教学的・哲学的・文化人類学的な観点から原子力利用を考えることには
おいらも賛成だ。 
 
 寺島実郎 委員 ・(財)日本総合研究所理事長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)寺島委員.jpg
  ・1年前に発表されたエネルギー基本計画の見直しは、せざるを得ない。
   電源供給の58%を原子力でやるという、ある意味驚くような数字。
   それというのもエコロジーや環境を重視したため。
   その前、2006年の自民党小泉政権下でのエネルギー基本計画では
   原子力は3~4割だった。
  ・流行りの議論に警戒しなければならない。(当時は)新自由主義黄金時代、
   エネルギーの自由化が一つの大きな思想的背景となっていた。
   変わって環境のための原子力というシナリオが浮上してきた。
   我々は福島という重大な問題に直面している。原発依存度を下げるのも、
   分散型エネルギーに向かうのも、一つの基本認識・方向感として共有したい。
  ・エネルギー政策は全てに関わるものであり、政策目的をより鮮明にする必要
   がある。今回明らかに新たに加わったのが、日本国民にとっての安心安全。
   同時に東アジアのダイナミズムに向き合っていかねばならない日本としては、
   成長戦略とリンクして去年、基本計画を発表したはずだが、2%実質成長
   エネルギー基本計画だった。 
   強靱な産業経済国家として、日本をどういう風にしようとしているのか
   思想的な確認が重要。
  ・明治維新のころ4000万人だった人口は1億2700万人。この人々の
   最大多数の最大幸福、近隣国家と向き合っていける、競争力のある産業国家
   としての輪郭をしっかり描き切りつつ、同時にエネルギー体系を目指すべき
   方向に向けていくのが今回の役割だろう。
  ・私が重視するのは、国際責任の分野。日本のようなエネルギー外部依存の
   高い国がエネルギー安保を視界に入れつつエネルギー体系を構想しなければ
   ならない。
  ・国際機関IEA、IAEAと日本の国際社会での立ち位置を、よく踏み固めながら
   議論を進める必要がある。特に日本のエネルギー関連の技術基盤をどうやって
   蓄積し、国際社会に貢献できるのかという視点が重要だ。
   東大に原子力工学ができてから3万5000人、毎年700人づつ世の中に
   出ている。この人達の技術基盤の蓄積をどうするか、という視点も必要。
  ・このエネルギー体系をどこに持っていくべきなのか。
   断片的な発言ではなく全体値に裏付けられた総合的・体系的な責任を持った
   意見を、ここに集まった委員一人一人から聞きたい。
 
原発推進の立場だが、言葉を選んでいた印象。
間接的な表現ながら、原発を推進したいという意向が酌み取れる。 

 豊田正和 委員 ・(財)日本エネルギー経済研究所理事長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)豊田委員.jpg
  

  ・総合的視点で、定量的・客観的な議論をお願いしたい。
   総合的というのは3Eというのは当然だが、セーフティのS、マクロエコノミック
   インパクトのMというのも大事。エネルギー安全保障という観点では、現状は
   悪化していると思う。
   3.11に平行して中東・北アフリカ情勢は流動的で不確実性が増大し、
   エネルギー供給の地政学的リスクは高まっている。また新興国でのエネルギー
   需要増と、獲得競争の激化があり、エネルギー安全保障は一つのポイント
  ・マクロエコノミックインパクト、エネルギーコストの高低・エネルギーの安定供給
   度合いは日本の産業競争力・経済成長戦略そのものに影響を及ぼす。しっかり
   した議論が必要だが、重要なのは定性的にではなく定量的に行うことだ。
   そうしないと最終的な判断がしにくい。
  ・国際的視点、エネルギー戦略を総合的・包括的に議論するという観点から、
   国際的に起きていることを、事実に基づき正確に理解して議論する。今回の
   作業、輸入国の立場からは「日本が新しい政策モデルを作ってくれるのでは」、
   輸出国の立場からは「マーケットがどうなるか」という観点から見るということ。
   国際的視点はベストミックスだけの議論ではなく、産業体制に及ぶ議論に
   ついても正確な情報を提供してほしい。
  ・エネルギー政策の重要な前提が、日本の専門家の間で理解に幅が出てきて
   しまっている。共通認識の醸成が不可欠。コストは勿論、安全性についても議論
   してほしいが、その時には是非、事故調査委員会からの報告、IAEA主要国の
   有識者・専門家の国際的知見を踏まえながら議論をしていくと良い。そういう
   意味でこれら関係者・外国の専門家もヒアリングしていくと良い。

エネルギーの地政学的なリスクは高まっている。
だからこそ石油依存・原子力依存から脱却し、再生可能エネルギーにシフト
していくことが大事だ。
原子力も石油と一緒で、ウラン資源を輸入に頼り、再処理も他国の
支援が必要である。日本一国で完結できない。
エネルギー安全保障を考えるからこそ、原発依存からの早期脱却が必要
だ。

 中上英俊 委員 ・(株)住環境計画研究所代表取締役所長
          ・東京工業大学統合研究院特任教授(原発推進派??)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)中上委員.jpg 
  ・需要があるから供給がある。どうも供給ばかりに目が行ってしまうようだ。
   私としてはそこが不満で、植田委員が仰ったように、需要ありきで
   始まってしまっては困る。現状の需要が合理的に使われているかどうか、
   まず徹底的に見極めるべきだ
、というのが私の持論だ。
  ・省エネルギーとは、エネルギーの合理的利用を図るために法律では
   そういう名前になっている。それが使われず、もっぱら省エネ省エネと言われ、
   いろんなイメージが拡散しているようだ。そのためにはまず、
   需要構造の詳細を把握し、徹底的に分析することが先決だ。
  ・枝野大臣・逢見委員も仰ったが、客観的なデータに基づいて話をすることだ。
   これが我が国は非常に遅れている。この会議がある度に申し上げているが、
   民生部門の公式電力統計が無い。4本柱といって、省エネ、再生可能
   エネルギー、化石エネルギー、原子力、と言われる。
   違う。省エネがまず先にあるんだ。需要があって供給がある。
   1年ではまず無理だが、是非そういう体制を作ってほしい。
  ・あるべき姿も同じ。合理的に利用目的が正しいか。あるべき姿に則っているか。
   徹底した省エネをベースにすべきだ。需要に追随する余裕を持った供給、という
   体制は崩れている。そのためにも エネルギー事業者は供給側で発想している
   が、一番需要側の事を知っているはずなので需要に果敢に踏み込んで
   もらい、新たな役割を議論していただきたい。サプライサイドだけでなく
   デマンドサイドにも軸足を置いてほしい。
   白か黒か、右か左か、という議論ではまとまる話もまとまらない。
   基本はデマンドサイド・需要側だ。

主張は、原発推進とも反対とも言えず、パーシャルな印象。
需要を分析して省エネを徹底する、という主張には、おいらは大賛成。

これまで電力事業者はオール電化の推進により、電力需要をひたすら煽ってきた。
オール電化の推進により、原発2基分の電力需要が増したと言われている。
そんな電力事業者の新たな役割。それは省エネ推進により需要を抑えること。
おいらは、この教授の考えに賛成だ。 
が、売上減に繋がるこの施策が、果たして電力事業者自身に可能なのか。
まあ不可能だわな。
おいら達の外圧が必要だ。

しかし、民生部門の公式な電力統計データは存在しないらしい。
ということは、このグラフの民生部門セクションの値は信用ならないってことだな。
 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回会合)‐参考資料2抜粋p5.jpg
そもそも民生部門のデータは何を根拠にしたのだろうか?
電力事業者の希望?w

 八田達夫 委員 ・大阪大学招聘教授(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)八田委員.jpg
  ・植田委員、中上委員の需要が大事という考えに賛成。
   原発事故後、日本では基本的に需要を抑制する手段が無かった。
   長期契約が使用権契約であり、料金を決めて使いたいだけ使って良い
   最後の瞬間まで使って良い、という契約。価格が上がりようがなく、
   これが根幹的な問題だ。諸外国は確定数量契約。数量が決まっており、
   前の日に計画値を給電司令所に連絡する。そこでそれまでの取引は終わりで、
   それ以上を使った分については給電司令所に払う。従って当日は需給に応じ
   価格が上下する。それが恐いなら前日にスポットマーケットで補填する。
   日本では確定数量契約ができない。前日に届け出る仕組みがないからだ。
   日本でも確定数量契約ができるようにすべきだ。
  ・生産者の側。今の新規参入者は電力供給が不足したとき、余計に電力を増産
   すると、驚くべき事に、余った分は没収される仕組みになっている。電力会社は
   買い取ってくれない。これを、電力会社のその時点での限界費用で買い取る
   べきだ。その場合、安定供給は非常に重要なので、そのための仕組みは
   入れるべきだ。これは諸外国で ごくごく当たり前に実現していることだが、
   日本では実現していない。もちろん、買い取りしないことは、発電事業の
   新規参入を阻むのに非常に役立つわけだが
  ・温暖化対策、橘川委員が仰ったように、外国で行うのは非常に重要だと思う。
   日本は世界の4%のCO2を出しているが、中国は同程度のGDPで20%
   CO2を出している
   外国に対し省エネ貢献を日本が行うことが最もコスト面で効果的。
   日本の原子力産業や省エネ産業には何の得にならないが、
   それがCO2排出削減で日本が最も貢献出来る道だ。もちろん日本では
   炭素税のような施策が必要だと思う。
  ・これからは、かなりの面でガスに依存することになる
   ガスのパイプラインが必要だ。現状では東京と大阪が繋がっていない。
   これはイザと言うときのセキュリティや、価格の自由競争の面で問題だ。
   こういったインフラの整備が必要だ。

他の委員の発言を、さらに掘り下げた形での意見。ナイスなフォロー。

諸外国は電力を確定数量契約しているとな。
これが電力価格の需給メカニズムを実現していると。

原発を停止し火力発電に切り替えれば、一時的にCO2排出が増えるが、
大量にCO2を排出している外国のCO2排出削減を行えば良い、と。

パイプラインの整備が必要だと。
日本国内でLNGパイプラインが整備されてなかったとは。
おいらは全く知らなかった。
これは大問題だ!

 伴英幸 委員 ・認定NPO法人原子力資料情報室共同代表(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)伴委員.jpg
  ・福島第一原発事故により甚大な被害を受けた。災害の損害額は膨大だ。
  ・原子力の安全・安心が大きな関心事だが、今やるべき事は、
   安全保安院のバックチェック途上である原発の耐震安全性の
   さらなる見直しだ。現在41基の原発が停止しているが、
   各自治体の長が心配している点はそういう事だと思う。
  ・ストレステストによる安全チェックが十分とは思えない。
   耐震のバックチェックに戻らざるを得ない。そして、そんな作業をしていると、
   現実問題として41基の停止原発の数が、53になり、来年の今頃は
   全原発が停止する事態となってしまう。本当に安全を最優先に考えるなら、
   それは避けられないと思う。それに対応して何ができるのか。
   火力発電所を準備する、省エネ機器の推進、など色々な対策がとれると思うが、
   どうやってこの事態を乗り切っていくかが短期的な課題。
  ・原子力発電所は18あるが、それ以外にかつて計画があって反対した地域は
   20を超える。現存する発電所は一部の例外を除いて、1975年以前に計画
   された所に建っている。交付金の存在が大きいのかも知れないが、
   原発というものが本当に国民的な合意が取れているのか疑わしい
  ・枝野大臣が仰ったように、50年・100年・200年を考えたとき、どういう電源が
   相応しいか。省エネルギー・再生可能エネルギーを中心に電源構成
   考えるべきだ。
  ・原子力についてはゼロにしていくべきだと思う。最大の問題は使用済み
   核燃料が生まれてくることだ。日本では処分地が決まっていない。公募しても
   手が挙がらない、仮に手が挙がっても大量の使用済み燃料を何万年も安全
   管理できるのか心許ない。やがて漏れてくる
   原子力の恩恵を受けない後世の人達が放射能の害だけを受ける。
   それは避けるべきだ。だから省エネ・再生可能エネルギーを中心として、
   一定程度の火力に全体をシフトしていくべきだ。
   かつて日本の太陽光発電や風力発電は世界の最先端だったが、近年は
   その地位から落ちている。そこに力を入れれば大きな産業として成立するはず。
  ・公益財団法人世界自然保護基金ジャパンから、このエネルギー基本計画の
   見直し要望書が三村委員長宛に送られている。7項目の要望がある。
   このように要望が来た場合、全体に共有するのが良いと思うので、ご配慮願う。

現在、各原発でストレステストを行っているが、それだけでは不十分で、
更にチェックを加えろという主張。

原発推進・容認の人の視点から欠落しているのが使用済み核燃料の問題。
1m至近に近寄れば2秒で即死する放射線レベルの放射性廃棄物を、
地下とはいえ たったの300mの距離に保管することを許容する人はいない。
しかもガラス固化技術が未完成で、数万年も管理しなければならないのに、
たったの十数年で濃ゆいのが漏れてくる。
20数年前から開発しているにも関わらず、未だに完成の目途は立っていない
どうすんだこれ。
モンゴルとか、他国に埋めようという動きもあるようだが、以ての外だ。
手前の始末は手前で付けるのが、日本人の道理だ。

 松村敏弘 委員 ・東京大学社会科学研究所教授(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)松村委員.jpg
  ・本来のベストミックスは、経済的価値以外の社会的価値を反映する
   税・補助金・フィードインタリフ・RPS 等で補正した上で、
   消費者の選択の結果、自然に実現するのが理想的。
  ・ところが従来の電力市場は制度が歪んでいたために、
   分散型電源や再生可能エネルギーが不当に抑制されていて、
   これが為に社会的価値を反映する程度の補助金では ほとんど普及せず、
   普及のためには相当背伸びした補助金が必要で、その結果
   すごくコスト高に見え、負担が大きすぎて国民に受け入れられないという
   袋小路に陥っていたのでは。
  ・そうだとすると、ベストミックスの議論で一番重要なのは、電力市場改革だ。
   50年・100年という将来を見据えるなら、電力市場改革はベストミックスの
   ための重要な社会基盤だと考えられる。
   先ほどから需要家側が役割を果たしていないという意見が出ていたが、
   これも突き詰めれば制度の歪みで、結局は電力市場改革が一番重要
  ・縮原発が実現するなら、第一に省エネ、次に再生可能エネルギーを増やす。
   そして3番目の選択肢としてCO2排出が少ないガスシフトが必要ではないか。
   今回の震災では主に電力に焦点が当たっているが、被災者にとっては
   ガスも同じだ。仙台のLNG基地が被災したが、新潟からのパイプラインが
   生きていた結果、相対的に早く復旧した。
  ・振り返って考えると、需要稠密地帯である東京-博多間には高圧
   パイプライン網が繋がっていない。伊勢湾に大きな台風が来て、LNG基地が
   しばらく使えない、等という事態が起きたらどうするのか。その時もしガスシフトを
   大幅に進めていて依存度が増していたら、浜岡原発が停止するよりも
   もっと深刻な事態になりかねない。
  ・今までのガス事業者の態度は、電力事業者が連携線の整備に
   消極的であった以上に消極的であった。今後5年・10年・15年後になっても
   導管網も繋がらない状況であればガスシフトは危険だ。ガスシフト論議は
   このようなセキュリティの観点も落とさずに議論すべきだ。
  ・省エネと再生可能エネルギーに関しては非常に重要なので、
   今後機会があれば具体的な発言をさせていただく

電力市場の改革や自由化が成されれば、補助金やらで高コストな原発は
自動的に衰退するので、おいらは勝手に脱原発派認定した。

この人もガスパイプラインの整備を主張。
確かに重要な問題だ。パイプラインの整備無しにLNG火力を推進すれば、
恐るべき落とし穴が待っていることだろう。

最後に枝野大臣。
 (飯田 委員の質問について)
 ・審議会の在り方、行政機構・所管省庁の在り方を見直すのが先ではないか、
  というのは同感。しかし現実問題として、原子力安全庁を設置するという
  利用側と安全側を分離すること一つをとっても、最大限に急いで来年の4月。
  政治状況次第で法律が通らなければそれさえ危うい
  では今の状況でエネルギー基本計画の見直し開始が5年後でいいのか
  と問われれば、国民的な意識からしても それは違う。
  現在の仕組み・構造・法律を前提にし、信頼される議論を進めていきたい。
 ・三村さんに委員長を依頼したことについて。
  互選かと思い、制度を確認した。総合エネルギー調査会に限らず一般的な
  審議会の規程の在り方として、分科会や部会を作る構造として従来から多く
  見られている。色々な評価や立場についての見方はあるのかもしれないが、
  中立・公正な立場で様々な意見を整理して進行していくことについては、
  経験・年齢含め、三村さんが最適と判断した。
 (総括)
 ・初回から貴重な意見をいただいた。
  飯田さんの話と絡むが、従来の審議会と事務局体制等が変わっていないでは
  ないか、と思われるかも知れないが決定的に変わっている。
  日本は民主主義の国、大臣が替わっている。
  霞ヶ関の官僚は皆、大臣が提示をすれば そのミッションに従い仕事をすると
  信頼している。私から明確にミッションを出して事務局には仕事をしてもらう。
 ・部分的なものでなく体系的な各委員の意見を聞きたい。これだけの人数、
  工夫が要るだろう。場合によっては紙で出していただいた資料をあらかじめ
  読んでいただいた前提で議論する等、色々な方法があると思う。
  このことについて、議論に必要な客観的データにその他について、
  今持っているもの、すぐ出せるもの、調べなければならないもの、短期で出せる
  もの、出せないもの、それぞれの立場から経産省・資源エネルギー庁として、
  データの提出要求があれば政府として対応したいl。
  この委員以外の皆さんからの意見についても工夫が必要だと思っている。
  本質的・実質的な議論を充実して進めていくか、本日の意見を踏まえて
  事務方と委員長とで相談して進めていく。
 ・皆さんに委員になっていただいたのは、それぞれの立場も含めた様々な
  経験や知見を活かしてほしいが、どの利益集団の代表や立場であるかという
  お願いは一切していない。まさに後世の批判に耐える議論をしていただきたい。
  「We」ではなく「I」「私達」の立場ではなく、ご自信の良心に基づいた
  意見をぶつけ合ってほしい。早い段階で大臣がこうだと言うと、まとまらなくなる
  ので、今の段階では意見は述べないが、それが後世の人達への責任
  だと思うので協力願う。

枝野大臣の考えは、議論するまでもなく既に決まっているようだ。
おそらく三村委員長も。

 三村委員長
  ・寄せられた資料を全て提出するのは適切ではない。
   必要な資料は、それぞれの判断で提出していただきたい。

 松下副大臣
  ・しっかり議論を寺島委員が言われたように、ある切り口だけでなく全体像を
   示して方向性を出すのは大事だと思う。
 牧野副大臣
  ・枝野大臣の趣旨説明に尽きる。その趣旨に基づき私ども副大臣は
   頑張らせていただく。
 
 枝野大臣
  ・短い時間で様々な意見が出た。国民の皆様の間にも様々な意見がある問題で、
   同時にそれぞれの皆様の間で重要な問題であると共有できたのではないか。
   それだけに委員の皆様にはそれぞれの仕事をお持ちの中で当委員会での
   集中的かつ困難な議論に参加いただき恐縮だ。
   しかし、まさに歴史の評価に耐えうる議論をしていただけるメンバーの皆さんに
   お願いができていると思うので、三村委員長はじめ委員の皆様には ご苦労を
   お掛けするが、充実した議論が出来るようお願いする。

 三村委員長
   ・色々なジャンルの意見をこの場でやるのか、どういう形で外部の意見を
    ヒアリングするのか、事務局と相談させて任せていただきたい。
    委員のプレゼンテーション、30分とか お願いするかも知れない。ご覚悟を。
   ・率直に言って幅の広い差がある意見だった。来年の夏までに1つの方向に
    出来ればまとめたい。そのためには客観的事実に基づいた議論、断片的で
    なく色々なものを総合評価する態度が重要と思う。
    ご要望あれば、データ等あれば揃えさえていただく。 


今回は第1回目ということもあり、皆が口々に発表しただけで終わった。
それでも動画にして2時間。
テキストにしてみたら、結構なボリュームになった。

おいらは脱原発派だが、今回は第1回目ということもあり、
公平を期す意味で原発推進派の主張も正確に書いてみたが。
おいらの都合で、もう双方の主張を記すのはムリだ。
次回以降は印象に残ったものだけを掻い摘んで書くことにする。

今回、原発推進派は
 だから原発は続行すべきです。
 だから原発は推進すべきです。
 だから原発を止めるのは反対です。
というような、明言を避けていた
オブラートにくるんだような物言いをしていた印象。
次回以降どうなるか。

おいら的には、
 ・LNGパイプライン整備の必要性
 ・確定数量契約による、諸外国のような発送電分離と価格メカニズムの導入
 ・CO2排出削減は外国でやる
といった論点が新しいと思った。 


次回は平成23年10月26日(水)17:30~20:30。今度は3時間。
インターネット中継は、 再びニコニコ生放送
 http://live.nicovideo.jp/ 
で実施される。

議題は
 エネルギー基本計画の見直しについて(ベストミックスを考える視点等)
  ※阿南委員、飯田委員、橘川委員、崎田委員及び高橋委員からのプレゼンと
   それに基づく質疑等を行う予定
らしい。

泣いても笑ってもあと1年。
 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回会合)‐資料2抜粋p9.jpg
日本の命運を握ると言ってもいい、この会議。
皆での注視と行動が必要だ。


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総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)を見た② [安全対策]

総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)
をニコニコ生放送で見た。
 ※コメントはできませんが、今も見ることはできます↓
 
以下、要約と感想。 

 
 枝廣淳子 委員 ・ジャパン・フォー・サステナビリティ代表
            ・幸せ経済社会研究所所長 (脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)枝廣委員.jpg
  ・コンセントの先には原発がある。コンセントの先まで責任を持ちたい。
   選択したい。そういう想いの国民が増えている。
  ・短期的な経済効率だけでなく、本当の幸せとは何なのか。
   私たちはどのようなエネルギーや未来を将来世代に渡すのか。
   立ち戻っての議論必要。
  ・国民の国民による国民のためのエネルギー政策の議論をする上で、
   完全オープンは大きな一歩。
  ・合宿のような形で委員同士で議論する場もあったら良い。
  ・若い世代の声が足りない。若い世代のディスカッションの場も設けた方が良い。
  ・オープンなのを利用してパブリックビューイング等、インターネット上で他の
   グループでも議論を行い、結果を当委員会にフィードバックする。
   そういった場も事務局と協力して作っていきたい。
  ・コスト等の技術的なものだけでなく、本質的に倫理観に基づいて未来に何を
   渡すのか。何に基づいて議論していくのか。日本だけでなく世界の人々も
   注目していると思う。それに恥じない議論をしていきたい。 

原発は、英知や知見というより、倫理や哲学の問題が大きい。
原発労働者の問題、後世に残す負の遺産の問題。 
 
 
 逢見直人 委員 ・日本労働組合総連合会副事務局長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)逢見委員.jpg
  ・働く者の立場から発言する。日下部 審議官の脱原発/原発推進の2項対立の
   議論を行うべきでない考え、支持する。
  ・総合的・合理的・客観的データに基づく冷静な議論のもとで、安全・安心・
   エネルギー安全保障含む安定供給・コスト・経済性・環境の視点から、
   短期・中長期に分けた検討を国民合意に留意して行う必要がある。
  ・原子力エネルギー政策、今回の事故・これまでの原子力行政の総合的・徹底的
   な検証を行い、規制の在り方・リスク管理の見直し、国と事業所の責任区分の
   明確化が必要。
  ・短期的には産業・雇用を考慮、エネルギー安全保障の観点含め、安定的な
   エネルギー供給を図る。省エネによりエネルギー需要を抑制しつつ
   既存の発電設備を有効活用しエネルギー供給を増強する。
  ・中長期的には、エネルギーコストの低減や、温室効果ガスの排出削減に
   取り組みつつ、新しいエネルギーのベストミックスを構築。再生可能エネルギー
   の積極推進、化石エネルギーの高度利用、分散型エネルギーシステムの
   開発、省エネ技術・製品の普及、エネルギー節約型のライフスタイルや
   ワークスタイルの普及と、それらへの政策支援が必要。
  ・エネルギー政策を見直しが産業の空洞化・雇用の喪失に繋がってはならず、
   影響を受ける労働者に配慮したグリーンジョブやグリーンイノベーションの創出
   に繋げていく必要がある。
  ・エネルギー政策を見直すということは国民の生活・雇用・働き方に多大な影響を
   及ぼすため、幅広い国民の合意形成を図る必要がある。
  ・福島第一では事故収束に向けて多くの労働者が働いている。民間労働者の
   労働条件は労使の取り決めで行うもので、国の上層部の人が かくあるべき
   と発信するのは労使に予断を与える事になりかねない、と危惧している。 
 
既存の発電設備とは、原発を指してますな。
遠回しな言い方だ。 

原発推進派を見分け方のポイント。
原発推進論者は、「エネルギーのベストミックス
という言葉を口にする率が高い! 
原発推進マニュアルとかに書いてあるんだろうか?w  
 
連合は、脱原発にシフトした模様。
今後、氏の発言が どう変わるのか注視しよう。


 大島堅一 委員 ・立命館大学国際関係学部教授
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)大島委員.jpg
  ・私は環境経済学をやっているうえで、被害者の立場で考えたい。
   1回の事故で万を超える多大な被害者が出た。
   地域が壊滅し、住めない土地も出てくるような、かつてない環境問題だ。
   二度と起きてはいけない。 
  ・私はコストで考えているが、原発を止める事でコスト面でのベネフィットが大きい。
   原発を止めると発生する短期的損失よりも、原原子力関連予算、東電の
   放漫経営による非常に多額の寄付金、事故を避けることができるという
   長期的な利益の方が大きいと確信している。そのような観点から議論を
   深めたい。
 
福島第一原発事故の放射能汚染は、日本の歴史上初めての重篤な
環境汚染だ。土壌汚染・海洋汚染とも、広島・長崎の比ではない。
これが日本における最初で最後の原発事故であるという保障は
どこにも無い。
可能な限り原発は止めるべきだ。 
 
 
 柏木孝夫 委員 ・東京工業大学大学院教授(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)柏木委員.jpg
  ・エネルギーのグローバル化
   一度立ち止まり、技術開発はどうあるべきか、安定供給はどうなのか、
   複眼的な視点で
   ただし核と人類が共存しないという考えのもと、二者択一で解を見つける
   のは困難。
   産業構造を農業化へシフトすれば可能化もしれないが、 
   世界の趨勢で新興国は工業化を目指している。 
   選択肢を減らさないことが大事。
   ドイツ・イタリアやめる、フランス・イギリスはやる、EU全体で見ると合理的に
   運営している。ドイツ1国だけを取り上げてもメリット無し。日韓で国際インフラ
   を結ぶ、まで視野に入れてビジョンを考えるべき。 

「ドイツは脱原発を目指しても、ドイツはフランスから原発電力を買っている。
 日本はEUのように他国との強力関係にない」
という話をよく耳にするが。 
日本は1国でEU数カ国に匹敵する経済大国である。
日本の1地方がEU1国に相当する経済規模である。 
東北地方と関東地方で電力を融通し合うことは、
フランスとドイツで電力を融通し合うことに相当する。
さしあたって風力資源に恵まれる北海道・東北を
EUにおけるスペイン・ドイツのように風力発電に特化
させるべきだと思う。
    
  ・原子力は当分進まない、代替をどうするか。
   国会で通った再生可能エネルギー法案は、私達が当初考えていたものより
   事業者よりだ。メガソーラーが確実に増え、不安定電力が増える。
   これに対応するため、メガインフラの中にデマンド型のスマート・分散型ネットが
   機能する形が新しい日本の成長戦略の形だ。
  ・電力の自由化、電力改革、インフラをどう使うかも議論しないと成長戦略を
   持ったビジョンを作れないだろう。

スマートメーターの整備と、電力の自由化発送電の分離は必須だ。
 
 
 橘川武郎 委員 ・一橋大学大学院商学研究科教授(原発推進派?)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)橘川委員.jpg
  ・ニコニコ動画でオープンにすべきだと提案した。委員長・事務局の英断に
   感謝する。
  ・この会議は言い放し・聞きっぱなしで終わらないようにしなければならない。
   現実性・総合性・国際性の3つが大事。
  ・現実性とは、原子力のリアルな畳み方。原発推進派まで納得できるものが
   出せるかどうか。一方で産業構造を考えると原発再稼働を視野に入れる。
   ただしストレステストでは不十分。地元自治体が納得する安全基準を出す。
   その両方を出せるかということ。
  ・総合性とは、再生エネルギーをやる場合は小さい事業体の方が良い。
   天然ガスをやる場合は大きい事業体の方が良い。
   その調整を どう考えるかということ。
  ・国際性とは、CO2。原発を無理して行う根拠となっている、
   2020年までにゼロエミッション電源比率50%以上という目標と、
   エネルギー供給高度化法(2009年施行)。これは除外して考えるべき。
   ただし そのバックにある、鳩山内閣の「CO2を3.2億t削減」は
   (国際公約なので)遵守。これは国内の原子力では実現は無理だが、
   海外の石炭火力なら可能。
   CO2削減は日本環境問題ではなく地球環境問題なので、
   国際的にやる。
  ・国民がびっくりするような、良い均衡点を見つけ出すのが
   この委員会の目標だと思う。
 
ニコニコ生放送で公開するように働きかけた張本人。
原発推進派(?)ながら公正に議論してくれそうだ。 
CO2 3.2億t削減は国内の原子力だけでは実現は不可能だと。
日本国内だけではなく海外含めて行えばよいのだという。 
 
 
 河野龍太郎 委員 ・BNPパリバ証券経済調査本部長・チーフエコノミスト
              (脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)河野委員.jpg
  ・経済そのものの究極的な目標は、国民の経済構成の向上ということになる。
   これを電力に当てはめると、電力システムの目標は、
   多様な電力事業者が安価で多様な電力サービスを安定的に供給し、
   国民の経済構成に資する事、ということになる。
   従来は安定供給を強調しすぎて結果的に既存の電力供給者を保護し、
   利用者である国民の便益が考慮されてこなかった
  ・「安定的」とは非常に重要だが、今の世界では安定的の中には「環境性」が
   当然入っていないといけない。また3.11を経た我々にとっては、安定的の中に
   「持続可能な」という言葉が織り込まれている必要がある。
  ・原発のウェイトを増やす事が、既存の供給者を保護することになって
   いなかったか。結果的に新規発電事業者参入のハードルになって
   いなかったか。
  ・より良い目標を達成するための手段として、完全な自由化は難しいとは思うが
   短期・中期・長期の需給調整において価格メカニズムの導入がj必要。
  ・リスク分散も重視。ヨーロッパのように、1国だけで考えるのではなく
   アジア全体で考えるべき。
  ・私自身は原発については、方向性はExitと思う(脱原発)。
   ただしそのスピードは経済への影響を最小限に抑えるようにすべき。
  ・政策を決定するときに注意しないといけないのが需要をどう考えるか
   公共インフラにおいて、高めの成長を想定して高い需要を見込み、
   相当大きな供給を作りだそうとしたことがあった
   私の専門の財政再建において、高い成長を前提に財政再建ができる、
   などというようなシナリオもあった。
   経済成長についてどう考えるかも重要だ。
  ・私が最近ずっとやっている社会保障制度改革、
   将来世代を犠牲にしているのが今の社会保障制度財政赤字の拡大を
   前提にして回っている、世代間の不平等を拡大している悪い制度だ。
   原発から我々が受けているメリットも将来世代の犠牲の上に
   成り立っている可能性もある。だとすると我々が考えないといけないのは
   世代間不平等を拡大させないエネルギー政策だ。
 
原発推進派だと思っていたら、脱原発派でした。うれしい誤算。
年金制度なんて破綻するのが目に見えているが、原発も同じこと。

価格メカニズムが導入には、総括原価方式見直しと、電力自由化と、
発送電分離が必須だ。
 
後世に重い負債を背負わせないようなエネルギーを選択せねば。
 
 
 榊原定征 委員 ・東レ(株)代表取締役会長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)榊原委員.jpg
  ・産業界の立場から。日本は産業立国である。25兆円の資材を輸入に頼る。
   この資金は自動車・他 の製造業が輸出で稼いだ外貨で賄っている。
   製造業の経済効果は雇用・GDP共30%超であり、製造業は国の礎だ
   近年、日本の製造業立国たる基盤が弱体化しつつある。
  ・法人税・労務費・インフラ面での高コスト構造・円高・貿易の自由化の遅れ
   等で製造業 これに電力不足・世界で最も高い電力料金の値上げが加われば
   空洞化が加速する。これを避けるためには少なくとも電力を競争力のある
   価格で中長期的に安定供給できる体制の整備が必要だ。エネルギー基本計画
   の方向性は、安全保障、環境への適合、経済効率性、国民の安全安心の確保
   この4つの視点で、科学的データに基づいて中長期的なエネルギーの
   新たなベストミックスを検討すべき。 
  ・欧州の政府・経済界の首脳と面談する機会があった。
   福島の原発事故は大変不幸な事故だったが、経験と教訓を活かし、
   日本の科学技術力を駆使し、原発の安全性を高め、進化させ、
   世界に示すべき、と強い期待が寄せられた。私はそのような方向が
   ものづくり立国・科学技術立国である日本が志向するべき道だと思う。

世界一の電力価格を引き下げるには、
電力の自由化と発送電の分離を行って競争原理を導入することだ。
また、見かけは低コストだが実は高コストである原発を順次廃炉にし、

そもそも産業の空洞化は円高によるものだ。
現在の円高は日本銀行が諭吉さんを刷らないことによるもので、
日本銀行が輪転機を回さない限り、産業の空洞化は止まらない。

産業の空洞化って、いつから始まった?
福島第一原発事故の後、急に始まった?
違うよねw
電力は産業空洞化と全く関係が無い

原発事故の経験と教訓を世界に示し、展開しなければならない
という件は、おいらも賛成できる。 
そのためには一刻も早く、事故原因の解析が必要だな。事故から半年以上
経つが、まるで格納容器内の状態が分からない福島第一原発。
解析が終了し、他の原発にフィードバックするまでは、
原発再稼働は難しいな。w

しかし、わかり易いな。ベストミックスw 


 崎田裕子 委員 ・ジャーナリスト・環境カウンセラー
         ・NPO法人持続可能な社会をつくる元気ネット理事長
          (原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)崎田委員.jpg 
  ・民間の立場から。
   地域の方々が地域の未利用資源を使い、コミュニティの活性化に活かす、
   このような視点が重要と思い、これまで(原発を)応援してきた。
   これまでのエネルギー基本計画、2030年迄にCO2が削減量を倍増する
   というのは大変意欲的だと思った。
  ・基本的に、原発は安全に運転するという前提が崩れた今、
   できるだけ再生可能エネルギーを増やしていくことを徹底する、
   当分の間、基幹電源として(原発含めた)多様な電源を安全に使っていく
   事を徹底するというのが大事。
  ・これから再生可能エネルギーを推進していくとき、地域の活性化に繋がる
   エネルギー産業を興すという視点があってもよい。食糧・エネルギー・資源の
   自給型・自立型の地域を作っていく。
  ・再生可能エネルギーは潜在的に約5億5300万kWhあり、現在の
   自然エネルギーの比率9%の10倍程度はある。しかしそれは計算上で
   あって、稼働率が低いとか、莫大なコストがかかるとか、問題がある。
  ・地域エネルギーを最初に考える。自治体の首長が官と民が連携した
   新しい地域エネルギー電力事業を興していくなら、どのような地域計画が
   考えられるか。エネルギー自給型、基盤電源としてエネルギーがどれくらい
   必要なのか。地域によって使い易いエネルギーは異なると思う。地域個性に
   合ったエネルギーを選びポテンシャルを検証していくのが良いと思う。
  ・次回の検討会は海外出張で出られないが、資料を提出したいと思う。

大変オブラートに包んだ言い方をしており、感心した。
主語を省いたり、大変努力している。
よく聞かないと騙される所だ。
 
地域の利益を連呼する姿勢は、原発推進の常套手段そのもの。
再生可能エネルギーは莫大なコストと言っているが、
原発事故対策費の方がよっぽど莫大なコストだ。 
加えて人的被害や、土壌に対する永続的な汚染など、
プライスレスなコストが加わる。 

原発コストは安全対策で上昇する一方なのに対し、自然エネルギー、
特に太陽光発電コストは これから10年以内に劇的に下がる
それにエネルギーのポテンシャルは、技術革新により増大する。 
 
自然エネルギーのポテンシャルやコスト云々の数字は、飯田さんが詳しい。
餅は餅屋だ。次回以降の飯田さんに期待。
 
 
 高橋洋 委員 ・(株)富士通総研主任研究員(原発推進派??)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)高橋委員.jpg
  ・シンクタンクで電力政策の研究をしている。
   若輩者の自分が選任されたのは想定外だったが、
   今夏はピークシフトを実現したり、国際連携など、
   今まであり得ない議論が出はじめている。 
   委員会として想定外となるような答申が出るように頑張りたい。
  ・個別の話は次回以降。 
 
自己紹介で終わり。 
今回の話では、立ち位置が不明。
次回以降で判別しようっと。 

 辰巳菊子 委員 ・公益社団法人日本消費生活アドバイザー
         ・コンサルタント協会理事
(脱原発派) 
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)辰巳委員.jpg
  ・消費者の視点で。 
   これから50年・100年・200年と利用し続ける事が出来る持続可能な
   エネルギーの方向性を探り、そのための研究開発として、何に重点的に
   お金を使うのか、 いかに国民と双方向の、血肉が通ったエネルギー
   需給全体の方向性が出るように会議に参加したい。
  ・エネルギー源は化石エネルギーから再生可能エネルギー、原子力
   様々あり、ベストミックスをどうするのかが問われている。
  ・どうしても話題は原子力エネルギーに偏らざるを得ない。
   代替エネルギーの開発状況を見つつ話し合うのが筋道。
  ・忘れてならないのは消費者の使用方法・使用量の問題。
   電気は使用勝手の良いエネルギーでエネルギーの基盤だが、原発事故により、
   アンペアシフト・節電という言葉にも慣れてきた。
   電気を熱に使うことは、非常に無駄な使い方と考えるようにもなった。
   使用量が見える仕組みがあれば更にブレーキがかかると思う。
   需給の見直しに繋がる方策を進めることを望んでいる。 
  ・私達の暮らしは者やサービスを購入する事で成り立っている。
   これらは地球の恵みと国内外の多くの人々の労働によって産み出されている。
   これら商品を購入するとき、環境破壊や経済格差の拡大に荷担したいという
   消費者は皆無と思われるが、知らないが故に荷担することが起こり得る
   持続可能な暮らしを目指し、商品の一生を知り、商品選択に活かす、
   という活動を続けているが、その経験から福島の事故というのは、
   電気という商品の一生に考えが至らず、ただただ利用しているだけ
   だったということがはっきりした。 消費者は企業からの説明が無いと
   関心を持たない。そこの所を考えて欲しい。
  ・電気という商品・原子力を見ると、電気の上流も下流も見えないまま、
   空気のような存在になっていた。
   原発を使えば必ず溜まる、高レベル放射性廃棄物の問題が
   未解決なのは、何よりも大問題。誰が安全に処分するのか。
   将来世代の話も出ていたが、次の世代に先送りにしてはいけない。
   原発をゼロエミッションエネルギーだと、よくも言えたものだ。
  ・消費者として電気の一生を知り、発電方法で選びたい。自分で選択した
   電気に支払うということが出来れば、皆が関心を寄せるだろう。
  ・放射線に関し、専門家の解説内容にバラツキがあり、食品の汚染など
   子育て世代を中心に混乱を生じている。科学的な素養を持ち、わかり易く
   解説が出来る人材育成が必要。
  ・全ての国民が安心できる暮らしを望んでいる。持続可能な暮らしこそ
   安心できる暮らしであり、 世界中も日本の方向性に注目している。
   国はそれに応えなければならない。

企業が説明責任を果たさないのは、
消費者に関心を持って欲しくないという意図があるわけで。
そこの所を考えて、あえてスルーするわけで。
考えてくれと要望しても、まあ無理だw
電気に限らずニュース等の情報でも同じ事
気付いた人がビシバシ突っつかないと。
 
電気温水器とか、IH調理器具とか、電気を直接熱に変換するものは、
電力会社の政策により家計には優しい場合もあるが、
地球には厳しくエネルギーの無駄だ。
新たに家を新築する若い人は、エコキュート、エネファーム、エコウィル、
ガスコンロを積極的に使うべきだ。
オール電化の人は、なるべく太陽光発電を導入しましょう。 
おいらは この冬、暖房は薪ストーブのみで凌ぐつもり。
 
1mに近寄ると即死するほどの放射線(1750Sv/h)を放つ、
高レベル放射性廃棄物。製造時の表面線量は14000Sv/h
 ※ちなみに一般的には、致死率99%=7Sv、即死=100Sv、というレベル。
  近寄れば「急性中枢性ショック死」により2秒で即死。
  単位がμSv/hやmSv/hでないことに注意。

ガラス固化体に封入する技術は20年以上前から世界各国で研究開発
しているにも関わらず、いまだに未完成(高レベル放射性廃液が漏れ出す)。
完成の目途も立っていない。
一体どうするのか。

 
つづく。 

議事要旨なるものが経産省HPにアップされていたが。
何故か発言者の名前が書かれておらず、おまけに発言の順序も入れ替えてある。
これでは誰の発言であるかが分からないではないか。
わざと?w
橘川教授のCO2の話は重要だと思うが、削られてるし。 

崎田裕子 委員の発言は、最初聞いたときは脱原発派か?と思ったが、
よく聞いてみると やっぱり推進派だったw
印象に頼ると危険だ。文字になった情報が欲しい。

面倒だが、残りも自分で書くか・・・
正式な議事録は いつ出るのだろうか。

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総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)を見た① [安全対策]

総合資源エネルギー調査会・基​本問題委員会(第1回)
をニコニコ生放送で見た。
 ※コメントはできませんが、今も見ることはできます↓
 
以下、要約と感想。 

 
 総合政策課長(経産省官僚?)、三村委員長の挨拶。
 つづいて枝野大臣の挨拶。
  ・エネルギー基本計画に基づき、ゼロベースから見直し再構築を図る。
  ・来年の夏を目途に新しいエネルギー基本政策を策定
  ・現状からスタートするのではなく あるべき姿を描き、どうやってそこに向かって
   いくのか。「現状こうだから当面これでやむを得ない」では国民の理解は
   得られない。
  ・我が国が10年・20年後ではない、50年・100年・200年後の、今後
   歩んで行ける道を探っていく、国家と日本人にとって重要な議論になる。

 三村委員長が進行を進める。
 ここで飯田さんがフライング。
  飯田委員:委員長の選任に関して大臣の考えをお伺いしたい。
  三村委員長:各人の発言のときによろしく。

 内閣官房国家戦略室 クサカベ審議官
  ・エネルギー環境会議の議論や資料についての説明。
  ・当面の電力需給見込みでは、原発が再稼働されない場合、
   今年の冬は電力需給が拮抗、来年夏は供給が1割不足する。
   ただしこれは、2010年の電力需要が発生して今年2011年のような
   節電をせず、かつ原発が全停止したときの想定だ。
 
あれ?このままだと来年春で日本の全原発が停止するんじゃなかったっけ。
全原発停止・節電無しでも夏場に1割不足程度で済むのか?w

東京電力管内の場合。
今年は7月末の供給力は5730万kW、8月末は5610万kWだった。
実際の需要ピークは8月18日の4930万kW。1割強の余裕があった。
あと1年、企業と家庭でさらに節電を進めていけば全原発停止でも問題ないのでは?
 
まあ電気料金は確実に1~2割増えるし、設備に故障が起こったときの代替え設備
に余裕は無くなるが。 
(おいら的には電気料金2割アップであっても原発停止できるのであれば大歓迎)
 
 
 ここまで30分位の前置きのあと、ようやく意見交換。
 氏名のアイウエオ順で発表。

 阿南久 委員 ・全国消費者団体連絡会事務局長(脱原発派)
経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)阿南委員.jpg
  ・今回のエネルギー政策の決断によって日本が支持される国になるか、
   警戒される国になるかが決まる。
  ・道は1つしかなく、原発をできるだけ早くゼロにするしかないと思う。
  ・真に国民の安全安心を考えたら、もはや原発依存はありえない。 
  ・3.11以降、原子力委員会に1万件を上回る意見が寄せられているが、
   「原発を直ちに廃止し、再生可能エネルギーに転換すべき」
   「原発を段階的に廃止し、再生可能エネルギーに転換すべき」
   という意見がほとんどだった。 
  ・全国生協連が7月に実施したアンケートでは
   生協組合員の66%が原発廃止を望んでいる結果となった。 
  ・大震災前から節電に取り組んでいた人、震災後さらに節電に取り組んだ人
   もいる。もっと国民の力を信じるべきだ。
   それぞれの少しずつの努力が繋がれば、必ずや危機を乗り越えられる
   し、新しい産業の創出に繋がっていく。
 
なかなか良い事を言う。 
阿南さんの主張を聞いて、この人は政治家に向いているな、と
おいらは思った。
 
内閣府原子力委員会へは1万件を上回る意見が寄せられたという。
おいらも以前の記事の通り3回意見したが(これこれこれ)、
内閣府原子力委員会はまだ意見を受け付けている(ここので、
意見していない人はガンガン意見をすると良いと思う。 
(2011.10.3現在、締め切り日は設定していない模様)
 
 
 飯田哲也 委員 ・NPO法人環境エネルギー政策研究所所長(脱原発派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)飯田委員.jpg 
  ・基本的に国民の信頼は地に落ちている。
  ・経産省は3.11以降、問題が指摘されている。この場で意見を検討すること
   そのものについて一定の留保をしたい。
  ・三村さんが委員長であることに関して。個人的には信頼しているが、
   経団連・個別の企業を背負っており、前のエネルギー基本政策を作られた方が
   委員長というのは、国民の目線から見たとき正統性に疑問が出る。
   枝野経産相大臣にお伺いしたい。
  ・次回以降忌憚なく議論させていただく。
 
 
 植田和弘 委員 ・京都大学大学院経済学研究科教授(脱原発派)
  経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)植田委員.jpg
  ・エネルギー需要が決まったものと考えるのは良くない
   需要を固定して供給を確保するとリスクが大きくなり易い。
  ・エネルギー需給の仕組みそのものの脆弱性が問われたと思う。
  ・供給能力が制約されると電力価格が上昇して需要が減退するのが普通。
   需給調整のシステムがうまく働いていない所を根幹から考え直す
   必要がある。
  ・電力エネルギーシステム全体の再設計展望を示す必要がある。
  ・エネルギー政策を選択するための、議論できるための素材がないと
   国民的議論ができない。情報的基盤整備を徹底する必要がある。

 
 槍田松瑩 委員 ・三井物産(株)取締役会長(原発推進派)
 経産省総合資源エネルギー調査会基本問題委員会(第1回)槍田委員.jpg 
  ・直近では電力安定化強化が必要。
  ・省エネ自然エネルギーは時間がかかる。
  ・ガス火力発電が大事。CO2対応もあるがまずはLNGの安定調達が大事。
  ・福島は大変大きな事故。原因究明と冷静で現実的な議論が行われることが
   大事。
  ・来春予定の福島原子力事故調査検証委員会の結果報告が
   国民にわかり易いストレートなものを期待する。具体的には津波に耐えうる
   非常電源さえあれば良かったのか、そうでないのか
   その上でこの事故の原因になった課題全てに運転面・技術面での対策を講じ、
   世界に示すことが求められる。
  ・海外から輸入される機器についても地震国であるという観点から再度安全確認
   が必要。原発は世界に400基以上。中国でも昨年1月1日で11基36基
   建設中・計画中。この先新興国ではさらに数が増えていく現実から目を
   逸らすわけにはいかない。脱原発縮原発など我が国のエネルギー政策に
   おいて大変厳しい意見が出ているが、
   もはや日本1国での対応を考えていれば済むという問題ではない
 
原発推進派の意見だが、前半に重要なことを述べていた。
後半は、有り体な原発推進派的な屁理屈を展開w
 
  ・原発システムをより進化させよ
  ・原発を推進しているイギリスやアメリカが困ることも考慮せよ
  ・使用済み燃料や施設を放置するな。巨額の費用と長い期間を費やしてでも
   開発を続けよ
  ・夢のエネルギー(もんじゅ等の高速増殖炉のことか?)開発を推進せよ
 

( ´_ゝ`)フーン


つづく。


図らずも、原発推進派の槍田 委員が前半で良い事を言ったと思う。

現在中国は11基の原発を稼働させ、36基を建造・計画中だという。 
中華原発が大量に稼働したとき、一体どうなるのか。
(ヒント:中国高速鉄道列車事故と、その対応)  

また現在、最も近い隣国・韓国では原発が4箇所21基が稼働している。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80

  韓国の原発.jpg
韓国での原発設備利用率は現在93.4%であり、
米国の89.9%・フランスの76.1%・日本の59.2%と比べて高い。
この高い稼働率は何を意味するのか
(ヒント:定期点検が手ry)
 
福島第一原発事故では300km圏外は概ね高濃度セシウム汚染は
無かったようだが、 韓国は特に日本の西側至近に位置している関係上、
大事故が起これば
偏西風に乗って放射性物質が飛来する可能性が極めて高い
600km程度は余裕で飛散してくると思われる。
 
韓国原発から600km圏の図。
 韓国の原発からの距離.jpg 
  作図サイト:【地図】世界の原子力発電所からの【距離】
         http://arch.inc-pc.jp/004/index_12.html
 
韓国は現在、国を挙げて強力に原発を世界各国へ売り込んでいる。 
韓流原発が世界に溢れたとき、一体どうなるのか。
(ヒント:
 ”
 1990年12月 具永東高速道で進入歩道橋崩壊 
 1992年 大雨で流された遊覧船が漢江の橋に衝突、橋脚の方が壊れる。
 1993年1月 清州ウアム商店街崩壊 
 1994年10月 漢江・聖水大橋崩落
 1994年11月 ゾンアムドン歩道橋崩壊 
 1995年6月 三豊デパート倒壊
 1995年 ソウル地下鉄2号線の鉄橋に崩壊の危険があり掛け直し
 1996年9月 韓国企業が施工したパラオのKB橋崩壊、首都機能が麻痺。
         現地では「暗黒の九月事件」と呼ばれている。
 1997年 韓国企業が施工したマレーシア・ペトロナスタワー2
       (ツインタワーの片方)完成直後より傾斜し始めたため、
       特に上層階にはテナントが入らず。
 2000年10月 ビル崩壊
 2001年 ソウルで雑居ビルが崩壊
 2003年 ソウル清渓川高架道路の崩壊の危険が指摘され取り壊し。
 2004年 崩壊の危機があり「全面的な建て直し」が必要とされた光化門地下歩道
       を「政治的判断」により補修のみで済ませる。
 2004年9月 京畿道・安養市で3階建て旅人宿が崩壊
 ”
 ”2009年6月 韓国業社参加マレーシア最新式競技場屋根、1年で崩壊
 
  ”建築工学の専門家によると、韓国の建築技術は先進国に引けをとらないとの
 こと。公務員に渡す賄賂のため、資材を節約しなければならないとか、
 現場労働者が仕事の前と昼食時に飲酒する習慣があるため工事が粗雑
 なる、といった社会的要因が手抜き工事の原因だという。”
 (抜粋、改行・強調・一部加筆おいら)
 
 上記のソース: 
 
図でみる韓国のお仕事。 
 
1994年10月 漢江・聖水大橋崩落
 
 
1995年6月 三豊デパート倒壊
 
 
1996年9月 韓国企業が施工したパラオのKB橋崩壊、首都機能が麻痺。
         現地では「暗黒の九月事件」と呼ばれている。
(このブログに埋め込むと文字が小さくなってイカンな)
 
1997年 韓国企業が施工したマレーシア・ペトロナスタワー2
       (ツインタワーの片方)完成直後より傾斜し始めたため、
       特に上層階にはテナントが入らず。
 (左側は日本施工。傾き無く、テナントが入っている。右側が韓国施工) 
 

2009年6月 韓国業社参加マレーシア最新式競技場屋根、1年で崩壊
  

韓国の原発コストは、世界相場の半値程度だという。
原発までもが手抜き工事されていないことを祈るのみだが・・・ 

タグ:基本問題委員会 総合資源エネルギー調査会 資料 エネルギー環境会議 内閣官房国家戦略室 審議官 クサカベ 選任 発言 各人 フライング 飯田 進行 重要な議論 日本人 日本国 国家 今後歩む道 20年後 10年後 200年後 当面の電力需給 100年後 50年後 国民の理解 当面これでやむを得ない 現状こうだから あるべき姿 策定 締め切り ガンガン 署名 投書 政治家 新しい産業の創出 必ずや危機を乗り越えられる 全原発停止・節電無しでも夏場に1割の電力不足で済む それぞれの少しずつの努力 大震災後 大震災前 もっと国民の力を信じるべきだ 2011年夏のような節電 66%が原発廃止を望んでいる 新しいエネルギー基本政策 アンケート 2010年夏の電力需要 全国生協連 意見がほとんど 再生可能エネルギーに転換すべき 原発を段階的に廃止 原発を直ちに廃止 1万件を上回る意見 内閣府原子力委員会 3.11以降 電力供給が1割不足 目途 もはや原発依存はありえない 真に国民の安心安全を考えたら 原発をできるだけ早くゼロにする 道は1つしかない 警戒される国になるか 支持される国になるか 拮抗 2012年夏 再構築 電力需給 2011年冬 再稼働 見直し ゼロベース 原発 大臣 枝野 見込み 挨拶 委員長 三村 経産省官僚 総合政策課長 要約 ニコニコ生放送 感想 第1回 屁理屈 PO法人環境エネルギー政策研究所 所長 国民の信頼 地に落ちている 経産省 問題が指摘されている 一定の留保 意見を検討 個人的には信頼 経団連 企業を背負っている 国民の目線 正統性に疑問 忌憚なく議論 植田 京都大学大学院経済学研究科 教授 良くない マズイ エネルギー需要 需要を固定して供給を確保 リスクが大きくなりやすい エネルギー需給 脆弱性 供給能力が制約される 電力価格が上昇 需要が減退 普通 需給調整のシステムがうまく働いていない 根幹から考え直す 電力エネルギーシステム全体の再設計展望 情報的基盤の整備 国民的議論 槍田 三井物産 株式会社 取締役社長 原発推進派 電力安定化 強化 省エネ 自然エネルギー ガス火力発電 LNG火力発電 CO2対策 LNGの安定調達 福島第一 原発事故 原因究明 冷静 現実的 2012年春 福島原子力事故調査検証委員会 結果報告 国民にわかり易い ストレート 期待 巣南に耐えうる非常電源 そうでない 事故の原因になった課題全て 運転面 技術面 対策を講じ世界に示す 海外 輸入 機器 地震国である 安全確認 再度 原発は世界に400基以上 中国 中華人民共和国 11基 36基 建設中 計画中 運転中 新興国 さらに数が増えていく現実 目を逸らす 縮原発 反原発 卒原発 厳しい意見 もはや日本一国での対応では済まない 有り体 進化 4S炉 イギリス アメリカ フランス 困る 考慮 使用済み燃料 放置 巨額の費用と長い時間 費やす 開発続行 もんじゅ 高速増殖炉 核融合炉 夢のエネルギー フーン 図らずも 中華原発 大量に稼働 一体どうなる 中国高速鉄道列車事故 最も近い隣国 韓国 蔚珍 霊光 月城 古里 原発設備利用率 米国 仏国 英国 高い稼働率 定期検査 手抜き 高濃度セシウム汚染 600km圏 300km圏 日本の西側 至近 位置 偏西風 放射性物質 飛来 死の灰 可能性 飛散 作図サイト 地図 世界の原発からの距離 国を挙げて 挙国体制 世界各国に売り込み 韓流 韓流原発 世界に溢れたとき 具永東高速道 歩道橋崩壊 遊覧船 漢江 橋脚の方が壊れる 清州ウアム商店街崩壊 聖水大橋 崩落 ゾンアムドン 三豊デパート倒壊 ソウル地下鉄2号線 鉄橋 韓国企業 パラオのKB橋 首都機能が麻痺 暗黒の九月事件 新KBブリッジ マレーシア ペトロナスタワー2 ツインタワー 完成直後 傾斜 上層部 テナント ビル崩壊 ソウル 清渓川高架道路 全面的な建て直し 光化門地下歩道 政治的判断 補修 京畿道・安養市 3階建て旅人宿が崩壊 マレーシア最新式競技場屋根、1年で崩壊 建築工学 建築技術 先進国 引けを取らない 公務員に渡す賄賂 資材を節約 無茶なコストダウン 現場労働者 仕事の前に飲酒 勤務日昼食時に飲酒 飲酒する習慣 工事が粗雑 社会的要因 手抜き工事 イカン 韓国の原発コスト 世界相場の半値 原発までもが手抜き工事 祈るのみ
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日本の原発は震度6強で損壊する [安全対策]

日量数百トンの地下水流入、原発事故収束妨げる
 ”東京電力は20日、福島第一原子力発電所の1~4号機のタービン建屋などに
 毎日200~500トンの地下水が流入しているとの試算を明らかにした。”
  ”5月末に10万5000トンあった高濃度汚染水のうち、東電はこれまでに
 約9万トンの汚染水を処理した。しかし、汚染水は13日現在、10万2000トン。
 差し引き8万7000トンが新たに加わったことになる。この間、原子炉への
 注水量は推定4万7000トン。東電は、残る4万トンの大半が地下水で、
 一部が雨水だと見ている。”
 (抜粋、改行・強調おいら)

「ひび割れ」「破損」等の文言は書かない読売w

事故収束を急ぐ東電は当初、タービン建屋などにたまった高濃度汚染水を
年内に全て処理する計画だったが、次から次へと流れ込む地下水が
その計画を妨げているらしい。
 
東日本大震災当日。
一応無事だった女川原発での震度は震度6(弱)。
ヒビ割れの発生した福島第一原発での震度は震度6(強)。 
 
福島第一では特定の号機のみにコンクリートのヒビ割れが発生した
のではなく、全号機にヒビ割れが発生したようだ。
たまたま偶然に物理的破損が生じた訳ではない。

原発構造物自体が震度6(強)の地震に耐えられない設計。
これは日本の原子力発電所は、国の定めた耐震基準や安全基準に
則って建造されている。 
この原発耐震安全基準は日本全国共通だ。 

つまり、震度6(強)以上の地震において、
津波に依らず原発構造躯体が物理的に破損することは、
日本全国すべての原発において共通に起こりうる。
 
おいらは原発再稼働容認(原発を段階的に縮小し、10年後を目標に全廃)
の立場であるが。 
電源車の配備や防潮堤の建造などの、津波対策だけを進めても
全く無意味だ。
特に活断層の直上や至近に位置する原発は、
速やかに廃炉にする必要がある。 

地下水の流入だけなら まだ良いが。
果たして都合良く地下水流入経路だけにヒビ割れが起こってくれるかな?
地下水流入、汚染水の地下流出、汚染水処理。
それらの合算で現在の水量になっているのではないか? 

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もんじゅ復旧工程開始 [安全対策]

もんじゅ上ぶた据え付け作業公開 10月にも完了
  ”日本原子力研究開発機構は9日、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の
 原子炉容器内に落下した炉内中継装置を回収した際、同装置と一体で引き抜いた
 上ぶたを元の位置に戻す作業を報道陣に公開した。”
  ”復旧作業は、装置の回収時と同じく、耐熱性シリコンなどを使った蛇腹式の大型
 収納容器(直径1・3メートル)を使用。炉内のナトリウムが外気と反応しないよう
 アルゴンガスを満たして作業を行った。
  「スリーブ」と呼ばれる上ぶたの一部はステンレス製で、長さ4メートル、
 重さ3・6トン。長さ4メートル、重さ4・5トンのプラグ(栓)とともに、収納容器で
 覆われた状態でクレーンにつり下げ、徐々に下ろして元の場所に据え付けた。
 トラブル前の密閉状態に戻ったとしている。
  一連の復旧作業が終わった段階で、保安院による使用前検査を受ける。”
 (抜粋、改行・強調おいら) 
 
事後報告ですか・・・。
事前にやると発表せずに、「やりました」とな・・・。
厭な姿勢だな。
マスコミもグルなのか?予告ニュースは無かったぞ。 
 
現在のもんじゅの状況は・・・10番まで進んだのか?
 もんじゅ復旧工程.jpg
 
結果オーライだが・・・突然「失敗しました」とかやめてくれよ・・・。 
まあ、この工程概要からするに、6月に実施したスリーブごとの炉内中継装置
引き抜きほど難易度の高い作業は無く、人的ミスさえ無ければ何の問題も無い
はずだが。
(この資料の工程後に行われるはずの「炉内中継装置の挿入」は難易度が高い
 と思われる)
 
今後、他の部品などを元に戻す作業を進め、順調にいけば10月に上蓋の
復旧が完了する手はずのようだが。  
 
 
それにしても。
この工程概要図の最後、
炉内中継装置が無い状態を「復旧完了」としている意味は? 

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どんな放射性物質が原子炉から放出されたのか [安全対策]

福島・浅川町から内部被ばくしていることが強く疑われる牛42頭を1都3県に出荷
 ”内部被ばくしていることが強く疑われる牛42頭が、福島県から出荷されていた
 ことが明らかになった。
 先日は福島・南相馬市の6頭、そして14日夜、福島県などが発表したのは、
 福島第1原発から南西に65km以上離れている浅川町。
  浅川町の農家で、稲わらから高濃度のセシウムが検出され、このわらを食べた
 牛42頭が、神奈川・横浜、千葉、東京、宮城・仙台に4月以降、12回にわたり
 出荷されていた。そして仙台経由で、山形と岩手にも流通していた。
  14日午後7時半すぎ、福島県は会見で、「この農家から、すでに42頭の肉牛が
 出荷され、流通したことが明らかとなりましたので、お知らせいたします
 と発表した。”
  ”このうち宮城・仙台市の中央卸売市場に出荷された10頭の一部は、
 山形・酒田市に360kg、岩手・花巻市に8kgの牛肉が業者に出荷されたという。
  42頭の肉牛は、福島・浅川町から4月から7月にかけて出荷され、与えていた餌
 の稲わらからは、国の基準の70倍を超える9万7,000ベクレルの放射性セシウム
 が検出された。
  福島県は会見で、「本人は、まさか稲わらがそういう状況だとは思わなかった
 らしいんですが、その南相馬の件もありまして、線量がある程度出たもの
 ですから、やっぱり本人は非常にびっくりしたという」と話した。
  問題の稲わらは、福島第1原発から80km以上離れ、避難区域には指定
 されていない白河市の農家で刈り取られ、売られたもの。
  鹿野農水相は「ですからこれは、緊急でございますので、きょう、あすというふうな
 状況の中で、しっかりと現状を把握すると」と述べた。
  鹿野農水相は14日夜、現地に専門家を派遣し、県の立ち入り調査などに全面的
 に協力していくよう指示した。
  今回の事態を受け、福島県は、県内すべての農家に対して、肉牛の出荷と移動
 の自粛を要請。さらに出荷先の自治体に、牛肉の自主回収の指示を依頼した。
 福島セシウムビーフ.jpg
 (抜粋、改行・強調おいら)

「お知らせいたします」って・・・
「びっくりした」って・・・
落ち着け、落ち着け、おいら。

福島ビーフからセシウム検出というニュースが連日報道されている。

原発事故時、屋外に置かれていた藁を与えたのだという・・・orz

後口で判明した42頭より とれた肉はどれくらいの汚染度か不明で
調査中の模様。


えー。
ここで、原子炉から放出されたと思われる
放射性核種について考えてみたい。

福島第一原発では、
1号機・2号機・3号機でメルトダウンが発生した。
爆発も起こり、大量の放射性物質が大気中に撒き散らされた。

1号機・2号機は通常のウラン燃料、
3号機は二酸化プルトニウム入りのMOX燃料
を使用。

まず、MOX燃料とウラン燃料との差分、二酸化プルトニウムについて。
燃料被覆管を構成するジルカロイ合金の融点は
1800℃位(Web検索で多かった値)。
燃料棒主成分である二酸化ウランの融点は2865℃。(wiki)
燃料棒に添加された二酸化プルトニウムの融点は2300℃。(ATOMICA)

更に原発稼働中は、MOX燃料、ウラン燃料双方に
純プルトニウムが発生する。
プルトニウムの融点は639.4℃と低い。(wiki)

ウランとプルトニウムの発電割合

さて。
メルトダウンが起こる温度は燃料被覆管が溶ける温度以上。
つまり1800℃以上。
「以上」・・・一体、何度になったのだろうか?

過去の記事でも触れたとおり、
おいらの地元である群馬県にはテクネチウム99mが検出された。

テクネチウムの沸点は、4265℃、
蒸気圧は0.0229 Pa (2430 K)とある。(wiki)

絶対温度 T=-273.15+t
なので、2157℃のとき蒸気圧は0.0229Paということであり、
つまり2157℃程度では、ほとんど揮発しない事が分かる。
例えば0℃の氷(蒸気圧600Pa)よりも揮発の度合いは断然少ない

(参考)
各温度における水の蒸気圧(wiki)
蒸気圧
0℃6hPa
10℃12hPa
20℃23hPa
30℃42hPa
40℃74hPa
80℃475hPa
90℃701hPa
100℃1013hPa
110℃1432hPa
120℃1989hPa
130℃2710hPa
140℃3631hPa
150℃4791hPa

 様々な物質の蒸気圧の例(wiki)
物質蒸気圧
(SI単位系)
温度
タングステン100 Pa3203 °C
エチレングリコール500 Pa20 °C
二フッ化キセノン600 Pa [1]25 °C
 (H2O)2.3 kPa20 °C
プロパノール2.4 kPa20 °C
エタノール5.83 kPa [2]20 °C
メチルイソブチルケトン26.48 kPa25 °C
フロン11337.9 kPa20 °C
アセトアルデヒド98.7 kPa20 °C
ブタン220 kPa20 °C
ホルムアルデヒド435.7 kPa20 °C
硫化カルボニル1.255 MPa25 °C
プロパン2.2 MPa55 °C
酸素 (O2)54.2 MPa20 °C
窒素 (N2)63.2 MPa20 °C

さて。
このテクネチウムが飛来した、ということは、テクネチウムが
高温により一旦、蒸発/揮発し、それが冷えて固まり、
微細な粉塵(溶接でいうところのヒューム)となり、
これが風に乗って群馬にまで飛来したということである。

テクネチウムの沸点は4265℃。
群馬の場合、3/20以降は未検出であり少量。
よってテクネチウムが ぐつぐつ沸騰するような温度ではなく、
沸点未満の温度での揮発分がヒュームになって
飛来したのではないかと思われる。
つまり燃料棒の温度は2200℃以上4000℃未満であったのではないか。

一方、今回の事故では、福島第一から離れたところから
量は少ないもののプルトニウムが検出されている。
これはMOX燃料中の融点・沸点が高い二酸化プルトニウムではなく、
核反応により原子炉内で生成される、
沸点の低い純プルトニウムが揮発したものと思われる。

プルトニウムの沸点は3228℃だが、2926℃で蒸気圧が10kPaとかなり高い。
(20℃のエタノールより2倍程度 揮発するイメージ)
実際のプルトニウムの検出量は少なく、メルトダウン時の温度は
おそらく3000℃は達していない。

2200℃以上、3000℃未満。
というところで、2600℃であたりをつけてみる。

 ウラン235の核分裂による主な核分裂生成物
に加筆した表。
(強調文字:沸点が2500℃未満、赤字:注目に値するもの)

生成物            収率        半減期    沸点(℃) 出典
セシウム133      6.79%   安定      671      wiki
ヨウ素135         6.33%   6.57h    184.25  wiki
ジルコニウム93   6.30%   1.53My  4406     wiki
セシウム137      6.09%   30.17y    671     wiki
テクネチウム99    6.05%   211ky   4265     wiki
ストロンチウム90 5.75%  28.9y   1382     wiki
ヨウ素131         2.83%   8.02d    184.25 wiki
プロメチウム147   2.27%   2.62y    3000     wiki
サマリウム149    1.09%   安定     1794    wiki
ヨウ素129         0.66%   15.7My  184.25 wiki
セシウム134      ?          2y         671    
プルトニウム238    ?          87.7y   3230     wiki
プルトニウム239    ?         24.1ky   3230     wiki
プルトニウム240    ?           6.56y   3230     wiki

 ※二酸化ウランやMOX燃料中の二酸化プルトニウムは、
  沸点がかなり高いと思われる(調べたがわからんかった)ため、
  大気中には放出されておらず、
  汚染水中にだけ放出されているものと思われる。

何が言いたいかっていうと。
 燃料棒がメルトダウンしたと思われる2500℃では
 沸点1382℃のストロンチウム90は余裕で蒸発し、
 大量のヒュームとなって大気に放出された可能性が極めて高い。
ということ。

そして沸点4265℃のテクネチウム99mが群馬まで流れてきたということは、
燃料棒がメルトダウンした温度は2600℃を上回っていた可能性
があり、さらに色々な放射性物質が蒸散しヒュームとなって
大気に放出されていた可能性も高い。
(例えば3000℃近くでは、かなりの純プルトニウムがヒュームに。
 検出されていないのは、恐いので単に調べていないだけだったりw)

ストロンチウムの割合だが、
ドイツ放射線防護協会の提言値が参考になるだろうか。
ここでは
 セシウム137: セシウム134: ストロンチウム90: プルトニウム239の割合は、
 100:100:50:0.5
としているが、これはオーバーかと思うので、おいらは
 セシウム137:100
 セシウム134:100
 ストロンチウム核種全部:5
 プルトニウム核種全部:0.05
位かな、と勝手に想像している。

おいらの説によれば、
ストロンチウムは現在報道されているより
ずっと多く放出されているはずだ。
検出されていないのは、ストロンチウムが水溶性であるため、
降雨により早い時期に地中深く浸透したためと考える。

で、今回の藁。
飼料用の藁は、通常濡らさない。腐るから。

この藁からはセシウムが7万Bqとか9万Bqのオーダーで検出された。
ということは。
雨で流されないストロンチウムは、
おそらく数百~数千Bqのオーダーで混じっているのではないだろうか。
これを食べた牛には・・・

ストロンチウムは実際に摂取したとして、
外部から被曝している事を確認することは
たとえホールボディカウンタを用いたとしても不可能に近い。
(骨に組み込まれたストロンチウムから出るβ線は、
 体表までほとんど届かない)

 ※体内に吸収された放射性物質からのβ線検出は難しい。
  例えば、体表近い甲状腺に溜まった放射性ヨウ素から放射される
  β線の検出さえ、検出器を体表に当て、数分待たねば検出できないほどである。

このことを利用して、政府や行政はストロンチウムについて
最後までシラを切るつもりなのではないだろうか。
ストロンチウムについては、測定が難しく、
大騒ぎにもなるため触れないようにするという行政の方針があるのではないか。

しかし
実際にストロンチウムが混入していたとなれば、
摂取により招く結果は無情である。

安全も自己責任。
これが現代日本の掟なり。

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玄海原発の再稼働と佐賀県知事の判断 [安全対策]

原発の再稼働、混迷深まる 佐賀県知事、経産相と会談調整 
 ”運転停止中の原子力発電所の再稼働問題が混迷を深めている。
 九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開問題で、
 週内とみられていた古川康・佐賀県知事の判断は来週にずれ込む見通しとなった。
 同知事は今週中にも海江田万里経済産業相を招き、会談する方向で調整している
 が、国の安全基準に疑問符がついているだけに、結論が出るかどうかは
 不透明だ。”
 ”一方、古川知事は27日、県民を対象にした数百人規模の説明会を県主催
 で来週開催する方針を表明した。26日に経産省が佐賀市内で開いた県民向け
 説明会が不評だったためだ。同会の時間は1時間半にとどまり、参加する県民も
 7人に絞っていた。県の説明会は玄海原発の緊急安全対策などを中心に、県民と
 経産省の担当者らによる討論会形式とする。”
  ”佐賀県は菅直人首相に来県を求め、政府の考えを示すよう要請することも検討
 している。
  福井県など原発が立地する他の県知事はおおむね原発の早期再稼働について
 反対姿勢を強めている。明確な賛否を表明していない佐賀県の古川知事の
 判断は、今後の原発再稼働問題を左右する公算が大きい。
 (抜粋、改行・強調おいら)

定期点検の終わった原発の再稼働問題が混迷している。
古川知事の判断で、全国の原発の再稼働が行われるかどうかが左右される模様。
玄海原発では1号機・4号機が現在稼働中で、2号機・3号機が定期点検が終了
したため再稼働させようとしているところである。

おいら的には玄海原発の稼働については、
 4号機の稼働:○(いいんじゃないの)
 3号機の稼働:○(いいんじゃないの)
 2号機の稼働:△(やめといたほうが)
 1号機の稼働:××××××××××(廃炉にしろ!)
と思っている。

根拠は
運転年数と、脆性遷移温度の測定結果。

佐賀・玄海原発:1号機原子炉、想定超す老朽化
 専門家「急冷却で破損の恐れ」
  ”九州電力玄海原発1号機(佐賀県玄海町)の原子炉圧力容器の老朽化が、
 従来の予測を超えて進んでいることが、九電の資料や専門家の分析で
 分かった。原子炉が中性子を浴びるほどもろくなる「脆化(ぜいか)」と
 呼ばれる現象で、大地震などで急激に炉心を冷やした場合に圧力容器を
 破損する危険性が増す。九電は従来予測を上方修正した上で「安全性に問題
 ない」とするが、専門家は「予測不能に陥っており、安全検査を徹底すべきだ」
 と指摘している。
  玄海1号機(出力55万9000キロワット)は75年10月に稼働した九電
 最古の原発。予測以上の脆化が判明したことで、他の古い原発の安全性も
 問われそうだ。”
  ”九電によると、1号機の運転開始時の脆性遷移温度は零下16度。76~93年
 の計3回の検査で35度↓37度↓56度と上昇し、09年4月の4回目検査で98度
 と跳ね上がった。しかし、九電が03年に国に提出した技術評価書の予測では
 65度前後、誤差を考慮しても75度前後のはずだった。
  これを受け、九電は予測を実測値に合わせて上方修正した。一方、現在の容器
 本体の脆性遷移温度については、日本電気協会の予測式から80度と推定し、
 今後24年間稼働しても91度と予測している。新設原子炉の業界基準である93度
 を下回り、九電は「安全性は問題ない」と説明している。
  井野博満・東京大名誉教授(金属材料学)は「4回目の実測値は誤差の範囲を
 超えており、脆化を予測できなくなっている。『安全』と説明されても信頼性に
 欠ける」と指摘。「予測不能である以上、容器本体も98度と仮定して安全検査を
 徹底すべきだ」と訴えている。
  国内の原発でこれまで観測された脆性遷移温度の最高値は関西電力
 美浜原発1号機の81度。玄海1号機の98度はこれを更新した。
 (抜粋、改行・強調おいら)

電力各社は核燃料を納める圧力容器の老朽化を把握するため、容器内壁のさらに
内側に、容器本体と同じ材質(鋼鉄製)の試験片を4個以上設置。
数~十数年ごとに1個ずつ取り出して、脆化の指標となる「脆性(ぜいせい)
遷移温度」を測定している。

高校生~社会人一年生の時分に読んだ、広瀬隆の「危険な話」「眠れない話」
にも確か書いてあったな。

うろ覚えだが。
老朽原子炉においては、鋼鉄系なら通常-30℃以下で起こる「低温脆性」が
中性子を浴び続けた炉心部の鋼鉄(圧力容器、配管類など)においては+64℃
(だったと思う)とか高温で発生するようになり、原子炉を停止した際に配管破断・
圧力容器損壊が発生し、冷却材喪失によるメルトダウンの危険性がある、
というものだったと記憶している。

ちなみに低温脆性とは、常温なら力を加えても曲がるだけの針金が、
極低温になるとガラス棒を曲げたときのように脆くバキッと折れるようになるという
ことだ。
本来の粘り強さが無くなる。
脆性遷移温度は脆化が進むほど高くなり、容器が急激に冷やされて
この温度を下回ると壊れやすくなる。

で、当の玄海原発1号機では、その脆化温度が2009年の時点で+98℃だと。
・・・じゃあ、2011年現在の脆化温度は?

玄海原発には限界原発が混じっていたのでした。orz

玄海原発1号機などは、地震津波うんぬんでなく単純に通常停止するだけでも
事故の可能性があるんじゃないのか?

浜岡原発5号機は通常停止しただけで事故が発生し、
復水器内に400tというとんでもない量の海水が流入した。
これは配管キャップ溶接部の金属疲労が原因だという。

限界原発の場合、配管キャップどころか、圧力容器そのものが劣化・疲労している。
加圧水型原発の圧力容器配管内は、150気圧・300度以上の高圧・高温状態。
地震・津波・電源断など関係無く、ただ単に停止したときに
 圧力容器/配管が破断→一次冷却材流出→メルトダウン→水蒸気爆発/水素爆発
という流れだってありうるのではないか?

スクラム(緊急停止)だけは絶対やらないでもらいたいものだ。

wikiより。
玄海原子力発電所
 ”
 1号機
  原子炉形式: 加圧水型軽水炉(PWR)
  運転開始: 1975年10月15日
  定格電気出力: 55.9万キロワット
  原子炉熱出力: 165万キロワット
  燃料種別・装荷量: 低濃縮(約4~5%)二酸化ウラン燃料・約48トン
  燃料集合体数: 121体
  建設費: 545億円
 2号機
  原子炉形式: 加圧水型軽水炉(PWR)
  運転開始: 1981年3月30日
  定格電気出力: 55.9万キロワット
  原子炉熱出力: 165万キロワット
  燃料種別・装荷量: 低濃縮(約4~5%)二酸化ウラン燃料・約48トン
  燃料集合体数: 121体
  建設費: 1236億円
 3号機
  原子炉形式: 加圧水型軽水炉(PWR)
  運転開始: 1994年3月18日
  定格電気出力: 118.0万キロワット
  原子炉熱出力: 342万3千キロワット
  燃料種別・装荷量: 低濃縮(約3~4%)二酸化ウラン燃料および
   プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料・約89トン
  燃料集合体数: 193体
  建設費: 3993億円
  2009年11月5日より、プルサーマル試運転。同年12月2日より営業運転を開始。
  MOX燃料費: 1回目18体10.7トンで139億6400万円。
           2回目20体13トンで150億8200万円。
 4号機
  原子炉形式: 加圧水型軽水炉(PWR)
  運転開始: 1997年7月25日
  定格電気出力: 118.0万キロワット
  原子炉熱出力: 342万3千キロワット
  燃料種別・装荷量: 低濃縮(約3~4%)二酸化ウラン燃料・約89トン
  燃料集合体数: 193体
  建設費: 3244億円
 ”
 (抜粋、改行・強調おいら)

玄海原発2号機は既に30年経過している老朽原子炉である。
原子炉の運転期間の世界平均は22年。
電気出力も3号機の半分足らずであり、リスクを負ってまで動かす必要はない
と思う。
どうしても動かすなら、1号機が安全に停止したのを確認してからにすべきだ。

玄海原発3号機はMOX燃料を使用しているものの、まだ2号機に比べて炉が
新しいため、動かしたいのなら動かしてもいいんじゃないの、と おいらは思う。

玄海原発1号機で、なぜ想定外に照射脆化が進んでいるのか?
原因究明と理論付けを急ぐ必要がある。

あと、玄海原発周辺で白血病が多いという話がある。
こちらも原因究明が必要だ。

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